第一話「残酷」
竈門炭治郎ら7人家族は、山奥で平穏に暮らしている(父は他界)
母と長男の炭治郎、幼い兄妹らが暮らしていく生活は楽では無く、炭治郎も町で炭を売っている。
この日も下山し、炭を売ってから、帰宅するつもりだったが、帰りが遅くなってしまう。
夜道はキケンで、心配した知り合いのおじさんが、炭治郎に今夜は止まっていくように言う。
家にいる皆が心配でもあったが、おじさんの好意を受けとり泊まらせてもらう。
翌日の帰宅途中、炭治郎は鼻がものすごく効くので、微かな血の匂いを感じ取りとても嫌な予感がする。
そして、帰宅すると、家族全員が惨殺されている、凄惨な場面を見る。
哀しみに打ちひしがれる中、妹の禰豆子にだけは温かいぬくもりがのこっている。
「禰豆子は生きているぞ!」
富岡義勇「生殺与奪の権を他人に握らせるな!」
炭治郎は禰豆子を抱えて、病院に向かうが、禰豆子は鬼と化して炭治郎に襲い掛かってくる。
それでも、禰豆子は己の自我と戦い、炭治郎を襲いながらも、一筋の涙を流し、抑えようと必死に抗う。
炭治郎の斧の木の柄の部分を強く噛みながら、炭治郎を襲う衝動に駆られる自分を律する。
その時、鬼殺隊の水柱・富岡義勇が登場。
富岡は炭治郎に禰豆子は鬼だと説明する。鬼と化せば人を殺す。
これ以上、鬼による犠牲者を増やさないよう、富岡は禰豆子を殺そうとする。
炭治郎は富岡を必死に止めようとするが、実力では勝てないと悟る。
それでも、禰豆子を助けてほしいと土下座をして懇願する。
富岡は炭治郎にきっぱりと厳しい言葉を言い放つ。
「戦わずして願いを叶えてもらおうとするのは止めろ! それは全てを放棄しているのと一緒だと富岡はきつく鋭く炭治郎に言い放つ」
禰豆子は絶対に死なせない!
富岡が炭治郎への挑発と、奮い立たせる為に禰豆子に刀を突き刺す。
しかし、炭治郎は機転が利くので、富岡との戦いで早くも炭治郎の非凡な才能が発揮される。
富岡は、人間を襲わない禰豆子を見て、禰豆子は他の鬼とは何か違うと感じ取る。
炭治郎と禰豆子の二人の可能性に未来を見て、彼の師でもある鱗滝左近次の元へ行けと命じる。
炭治郎は富岡に言われたように、家族の亡骸を埋葬した後に、鱗滝の住処を目指す。
次回予告は無しです。
第二話:「育手・鱗滝 左近寺」
鱗滝の元に一刻も早く向かうには夜だけでなく、陽の当たる時間帯も動く必要がある。
そこで、禰豆子が太陽を浴びないように、炭治郎は禰豆子が入れる籠を作る。
そこで、問題が一つ、禰豆子が大きいので、小さくなれるかと炭治郎が聞くと、彼女はおもむろに身体を小さくする。
ちょこんと籠に入ることに成功。この場面は兄妹のやりとりがほっこりとさせてくれる場面です。
道中に鬼が出現し、炭治郎が鬼に追い込まれているところ、禰豆子が救出。
鬼は、首と胴体が分断されても死なない。
その首を相手にする最中、後に柱の一人も驚かせた炭治郎の石頭で鬼の頭を食い止める!
鬼殺隊に入隊する訓練の前からこの石頭は必殺の硬さ。
胴体は、炭治郎の奇襲で崖から落ちて死亡。
鱗滝左近次「炭治郎、人に聞くな。自分の頭で考えて、最善の行動をしろ」
炭治郎が鬼の頭を絶命させるのを葛藤している所に鱗滝が初登場。
普通の武器では鬼を絶命させることが出来ないことを知る。
炭治郎は思案して石で頭を粉々にすることを考える。
富岡も鱗滝も答えを教えない。自分で考えることを促す。
鬼と戦う時は独り。誰も解決法を教えてはくれない。
鱗滝は、この時、炭治郎の匂いを嗅ぎ取り、炭治郎は思いやりが強すぎる。
情け容赦無く鬼を斬る鬼殺隊には向かないと感じる。
結局、炭治郎は朝まで鬼に止めを刺せず、陽の光で焼け焦げた。
それを見て、禰豆子が陽の光を嫌うことを改めて知らされる炭治郎。
人間が鬼と共に行動するには覚悟が必要。
この時点で、炭治郎は鬼を前にした時の判断力も禰豆子がもし間違いを犯した時の自分の覚悟もまだ薄い。
鱗滝の家に走って向かう途中、必ず禰豆子を人間に戻すこと誓う。
そして、第一の修行がはじまる。罠だらけの山から下山すること。
炭治郎は持ち前の気力と頭脳、そして鱗滝の匂いをたよりに第一関門を突破。
鱗滝が炭治郎を受け入れたその裏には、富岡の助言、進言があった。
次回予告:大正こそこそうわさ話
炭治郎が鱗滝の年齢を暴露しようとしたときに鱗滝より突っ込みが入る。
「炭治郎!判断が遅い!」(笑)
第三話「錆兎と真菰」
鬼殺隊の数はおよそ数百名程、存在し、政府非公認の組織。
それでも、人々を鬼から守るため、生身の身体で、陽の光以外で倒すことの出来る武器・日輪刀を振るって日々、鬼を狩り続ける。
鱗滝は、炭治郎を鬼殺隊にすべく修行を命じる。
正式に鬼殺隊になるには、最終選別試験に合格する必要があるがその内容は生半可なのものではないという。
炭治郎は修行の備忘録として日記を書き始める。
刀を使う修行も開始。
山での罠をくぐるだけではなく、鱗滝本人による修行の手ほどきも開始。
炭治郎が刀で斬るつもりで、素手の鱗滝に向かっても合気道の居合のようにくるくる転がされてしまう。
いわゆる転がし祭りな(笑)過酷な修行が続く中、禰豆子はずっと眠り続けている。
「全集中の呼吸」水の型を全習得に挑む。
作品全編を通して重要なキーワードであり、強くなるために必須の「全集中」の呼吸。
この修行時の描写は、厳しくもコミカルな描写も幾つか観られます。「禰豆子~俺は水だー!」と絶叫(笑)
修行開始から1年が経過。
その間、炭治郎はみるみる成長し、鱗滝からもう教えることはないとお墨付きをいただく。
しかし、その間も一度として禰豆子が目覚めることはい。
最後の難関、刀で大岩を斬れるか?
ものすごくでかい大岩であり、炭治郎が「えっ?」となるのも無理はない。
今迄の修行を反復しながら、大岩に挑むが半年を過ぎても一向に切れる気がしない。
そんなとき、匂いもない狐面の男、錆兎が現れ、炭治郎にむかってくる。
彼はとても強く、炭治郎は歯が立たない。
錆兎は、実際に岩を切ったことがある。
錆兎に打ちのめされた後、炭治郎の眼前に真菰があらわれる。
見た目はかわいらしい少女だが、炭治郎の無駄な動きを指摘したり、悪い癖をなおしてくれる。
二人は兄妹ではないが、孤児だった二人を鱗滝が育て上げる。
その二人が鱗滝と彼らの後継者である炭治郎を兄弟子として育てるのは必然かもしれない。
絶対に大岩を斬る!
全集中を会得するために更に半年の修行を重ねた。
炭治郎と錆兎に真菰。
雪が舞う夜、いつもは木刀を振るっていた錆兎が真剣を携えて、炭治郎の前に立つ。
修行に全集中していた炭治郎の髪は長髪になっている。
決闘の瞬間、錆兎よりも先に炭治郎が真剣を振りぬく!
その刹那、錆兎の狐の面が割れ、垣間見えたその顔は満足と、安心したように微かに笑っている。
それを見た真菰も炭治郎ならもう大丈夫と安心し、ひと言「あいつにも勝ってね」と告げる。
そして、二人が姿を消した後、炭治郎が眼前を見る。
するとあの大岩が一刀両断されている。
次回予告:大正こそこそ噂話
「鱗滝さんが、常に天狗の面を付けているのは、顔立ちが優し過ぎて、鬼に馬鹿にされたので、それから付けるようになった」とのこと。本当でしょうか(笑)
第四話以降鬼が忌み嫌う藤の花が咲く山で、過酷で哀しい最終選別が始まります。