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SANADAがG1さえもファッショナブルに染め上げるのか!?

SANADA
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孤高のファッショニスタが魅せる

毎年恒例のG1 CLIMAX35の出場選手記者会見。

今年も選手たちは思い思いの言葉と共に、各自のキャラクター性を前面に押し出した登壇となったが、ファッション面で圧倒的に異彩を放っていたのは、他ならぬSANADAだった。

まるで前衛芸術家のようなその出で立ちは、かつてのピーター、あるいはHG、さらには志茂田景樹氏のような(笑)奇抜さすら感じさせた。

あるいは、WWEのセス・“フリーキン”・ロリンズのように、常にリング外でも“見られる”ことを意識したプロレスラーが目指す境地を、日本のマット界で独自に体現しているといっても過言ではないだろう。

その異彩は、単なるファッションセンスに留まらない。SANADAというレスラーは、これまで常に“静かなる美学”と共に歩んできた。

新日本プロレスに登場して以降、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン(L・I・J)の一員として内藤哲也らと共に戦った日々は、ユニットもSANADAも黄金期だったかもしれない。

爆発的な感情を表に出すことは少なかったが、その静かな闘志と緻密な技術、抜群のルックスとフィジカルは、多くのファンを魅了し続けてきた。

そして、2023年。突如としてL・I・Jを離脱し、自らが率いるユニット「Just 5 Guys」を結成。内藤と袂を分かち、シングルプレイヤーとしての道を選んだSANADAは、その勢いのままIWGP世界ヘビー級王者の座にも就いた。

だが、その後の防衛戦やシリーズでの内容は、決して絶賛一色ではなかった。

“静かすぎる王者”という批判も一部では聞かれた。

真面目で技巧派ゆえの宿命か。SANADAが持つストイックさが、時にプロレス界特有の「エンタメ性」と対立してしまう場面もあった。

そして、SANADAは、J4Gを裏切り、WARDOGSを経由して、漆黒のユニット「HOUSE OF TORTURE」に電撃加入!!

EVILやSHOら“反則上等”の荒くれ者たちと手を組んだのだ。

この決断は、多くのファンと関係者を驚かせた。“正統派テクニシャン”であり、“新日本の中庸”を象徴するようなSANADAが、なぜよりにもよってルール無用の外道軍団に身を投じたのか。

だがその答えは、SANADA自身の姿ににじみ出ているのかもしれない。

甘美をまとったその衣装の裏にある、抑え続けてきた野心。

実直さゆえに見落とされがちだった“勝利への渇望”。あらゆる枠を壊し、自身を再構築しようとする彼の姿は、まさに“堕ちた美学”そのものだ。

ファッショニスタという新たなキャッチフレーズ、“魅せること”と“闘うこと”を等しく追求するSANADAの矜持がある。

リング上での研ぎ澄まされたムーブ、技で魅せるその姿は、今なお紛れもないクラシックな名手だ。

HOUSE OF TORTUREという闇の衣、「サープリス」を纏いながらも、SANADAの本質が変わるわけではない。

ただ、その本質をより強く、より際立たせるために、彼はあえて“悪”の色を選んだのではないか。

G1 CLIMAX35。SANADAは再び己を証明する舞台へと上がる。

今回は「Just 5 Guys」のリーダーでも、「世界王者」でもない、館の住人として臨む。

しかし、その中にある煌めき、ひときわ鮮やかなファッションセンスと職人的なプロレスへのこだわりは、決して失われてはいない。

むしろ、その“ギャップ”こそが、ASAYANならぬ今のSANAYANの最大の魅力かもしれない。

もはや「僕は向こう側からやってきた」とも言っていい、ファッショニスタSANADAのG1ロードに要注目!!