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【はじめの一歩】Round 1501 虎の執念 “鷹村は何を言おうとした!?”

はじめの一歩
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鷹村が叫ぶ

浪速の虎 千堂武士ですら、王者リカルド・マルチネスの前では無力なのか、開始わずか2ラウンドで二度もダウンを喫し、誰の目にも完璧王者の強さが突きつけられた。

 

千堂は倒されてもなお立ち上がった。彼の背には、病から回復した育ての祖母への想いがある。

祖母の世界一の男の姿を見せたい――その執念が彼をリングへと再び駆り立てる。

 

しかし受けたダメージは深く、回復の兆しすら見えない。

観客席からも「このままでは八方塞がりじゃないか」とため息が漏れる。

 

そんな重苦しい空気を切り裂くように、解説席の鷹村守が突如として立ち上がった。

リング上の千堂へ「千堂!」と叫ぶ。

だがすぐに自らの立場を思い出したのか、椅子に腰を下ろす。

 

「お前、人外の者にならないと勝てんぞ」――そう言いかけたのだろうか。

鷹村の目に映るリカルドは、すでに人間の領域を超えた存在だ。

技巧もパワーも速さも、すべてが絶対的で隙がない。

 

常人がいくら努力しても届かぬ壁。

千堂が勝つには、その壁を突き破り、常軌を逸した領域に踏み込むしかないのだ。

倒れながらも千堂は歩みを止めない。

彼のファイトは、ただの挑戦者の意地ではない。

背負うものがある男の覚悟であり、幾度倒れても立ち上がり、拳を振り抜く。

 

絶望的な状況の中でこそ、千堂の真価が問われる。

王者の完璧さに押し潰されるか、それとも人外へと踏み込み、新たな伝説を刻むのか。

 

観客も、観客席の一歩も宮田も、解説席の鷹村も、千堂の一挙手一投足に注目している!!