御三家を煌牙が糾弾
プロレスリング・ノア、10月25日の両国国技館大会。
メインイベントでは、N-1 VICTORY 2026を制したOZAWAが、GHCヘビー級王者・内藤哲也に挑戦する。
いやあ、これは見逃せませんね。N-1を制した男と、制御不能なカリスマの激突。
もうメインだけでお腹いっぱい……と言いたいところですが、ちょっと待ってください。
ほかにも気になるカードがあるんですよ。
それが、拳王&煌牙組と、清宮海斗&Yoshiki Inamura組によるスペシャルタッグマッチ!
海外武者修行から帰ってきた煌牙が、いまやNOAHの中心を担う「方舟御三家」に、まさかの宣戦布告です。
帰国早々、先輩たちにケンカを売る。普通なら「まずはお土産を渡してからにしなさい」と言われそうなものです。
しかし煌牙にそんな悠長な考えはありません。
しかも相手は、清宮海斗とYoshiki Inamura。
さらにOZAWAも含めた3人が、いまのNOAHを象徴する存在として注目を集めています。
その御三家に対して、煌牙は積年の不満を爆発させているわけです。
「おいおい、帰国したばかりで、そんなに怒らなくても……」と思うかもしれません。
しかし、ここには煌牙なりの歴史があるんです。
オオワダさんから煌牙へ・・
NOAHに入門する前には、アニマル浜口ジムで約3年間トレーニングを積んだということは、間接的には、内藤哲也と同門とも言えます。
そして2022年にNOAHへ入門し、2023年7月15日の後楽園ホール大会で藤村加偉を相手にデビューを果たします。
2024年1月1日の有明大会では、小澤大嗣との一騎打ちで初勝利。
拳王とのタッグでリーグ戦にも参戦し、佐々木憂流迦から勝利を挙げるなど、少しずつ存在感を示していきました。
そして2025年1月、転機が訪れます。
「清宮のことが嫌いだった」という共通点もあってか、OZAWAと同じTEAM 2000Xに加入し、リングネームもなんと「オオワダサン」へと変更しました。
この時期のオオワダサンといえば、OZAWAから「強すぎる」と持ち上げられる一方、ずる賢い立ち回りや反則まがいの手段も含めて、TEAM 2000Xらしい存在感を発揮していた選手です。
そして2025年7月、「日本に相手がいない」という理由を掲げて海外遠征を表明。
8月の後楽園ホール大会ではOZAWAとの壮行試合を行い、海外へと旅立ちました。
ここで注目したいのは、遠征前の2人の関係です。
OZAWAはオオワダサンを気にかけ、壮行試合の相手も務めていました。
遠征前には互いに成長を誓い合うようなやり取りも見られました。
ところが、約1年の欧州遠征を経て帰国すると、オオワダサンは「煌牙」と名を改め、まるで別人のような勢いでNOAHの現状に噛み付き始めたのです。
人間、海外に行くと変わるものです。語学が上達したり、食生活が変わったり……そして、かつての仲間に牙をむくようになったりするわけです。
いや、最後のはなかなかの変化球ですよ!
煌牙のむき出しの反骨心
2026年9月、欧州遠征から帰国した煌牙は、以前とは違う姿を見せました。
体格も大きく成長し、清宮海斗もその変化に驚き、Yoshiki Inamuraも、欧州で身体を鍛え上げ、蹴りを主体としたスタイルを身につけてきたことを評価しています。
そして煌牙が帰国後に掲げたのが、「俺がNOAHだ」という強烈な主張です。
煌牙が憧れてNOAHに入門したのは、かつて試合内容で業界一を目指していたNOAH。
その理想と、いま自分が目にしている団体の姿との間に、彼なりの問題意識があるのでしょう。
ただし、本人が何を感じ、何を変えたいと考えているのか。
そのすべてを外から決めつけることはできません。
確かなのは、煌牙が帰国後、方舟御三家に対して明確な敵意を示し、自らの言葉でNOAHの現状に異議を唱えていることです。
さらに、煌牙は練習生時代の経験についても不満をぶつけています。
道場での扱いや先輩たちへの反感が、現在の言動につながっているというわけです。
もちろん、当時の出来事については本人の主張と事実関係を分けて考える必要があります。
しかし、少なくとも煌牙が過去の経験を根に持ち、それをリング上でぶつけようとしていることは明白です。
いやあ、ずいぶんとため込んでいたようですね。
海外で筋肉をつけて帰ってきたら、心の中にあった不満まで一緒にパワーアップしていた。そんな勢いです。
リング上の充実とビッグマネー
煌牙の主張でもうひとつ見逃せないのが、お金へのこだわりです。
浜田省吾の名曲を思い出させるような、マネー、ビッグマネーへの野望。
煌牙は、ただ先輩たちに勝ちたいだけではありません。
大きな会場で試合をし、プロレスラーとして大きく稼ぎ、NOAHを業界一の団体にしたいと公言しています。
ここが面白いところで、自分が目立ちたい、ベルトを獲りたい、先輩を見返したい。
プロレスラーが抱く野心はいろいろありますが、煌牙は団体の規模や集客、そして稼ぐことまで含めて、自分の主張を展開しているのです。
「お前らにカネの稼ぎ方を教えてやる!」
なかなか強烈な言葉です。
普通なら先輩から後輩へ教えるものですが、煌牙は逆。
海外から帰ってきた若手が、NOAHを代表する選手たちに向かって商売の講義を始めようとしているわけです。
いや、講師料は取るんですかね。
ビッグマネーを稼ぎたい男ですから、そこも気になるところです。
ただ、口で大きなことを言うだけなら簡単ですが、観客を呼び、試合で結果を残し、自分自身の価値を証明できるのか、そこがプロレスラーとして問われる部分でしょう。
方舟御三家が煌牙を受け止める
一方、挑発を受けた清宮海斗とYoshiki Inamuraにも、それぞれの考えがあります。
清宮は、煌牙が自分たちに敵意を向けている理由を理解したうえで、両国では最高の試合を見せたいという姿勢を示しています。
Yoshikiも、煌牙の成長を認めながら、その変化を冷静に受け止めています。
つまり、煌牙が怒りをぶつけているからといって、相手まで同じ温度で応じているわけではないのです。
ここで思い出したいのが、Yoshikiの言葉にもつながる『北斗の拳』の虎のエピソードです。
ラオウの前では吠えた虎が、ケンシロウの前では懐いたように振る舞う――。
相手によって態度を変える虎をたとえに、果たして煌牙は、清宮とYoshikiを前にしても牙をむき続けるのでしょうか。
それとも、何かを認め、態度を変えるのでしょうか。
もちろん、プロレスは漫画のように答えが決まっているわけではありません。
煌牙がこの2人に対してどんな選択をするのか、実際のリングで見届けるしかありません。
そして、もうひとつ考えられるのが、第3の選択です。
敵対するのか、認め合うのか。その二択に収まらず、試合を通じて新たな関係が生まれる可能性だってあります。
もっとも、いまの煌牙を見ていると、そんな穏やかな展開になるのかどうか……。
そこは少々怪しいところですが。
10月25日の両国国技館大会。
拳王と組む煌牙が、清宮海斗&Yoshiki Inamuraという方舟御三家の2人と激突します。
この試合は、単なるタッグマッチではありません。
北海道から上京し、長い練習生期間を経てデビューした大和田侑。
TEAM 2000Xでオオワダサンとして活動し、欧州遠征を経験。
そして煌牙へと名を改め、NOAHの中心選手たちに牙をむく現在。
その歩みを振り返れば、今回の対戦が彼にとって大きな意味を持つことが分かります。
過去への不満を晴らすのか。方舟御三家を相手に実力を証明するのか。
それとも、NOAHを変えるという大きな目標に向けて、新たな道を切り開くのか。
そして、隣に立つ拳王は何を見せるのか。
拳王もまた、煌牙がNOAHの現状を変える存在になれるのか、注目している選手の一人です。
単なる共闘にとどまらず、反骨心を持つ2人がどんな化学反応を起こすのかも見どころでしょう。
メインイベントの内藤哲也対OZAWAはもちろん注目ですが、こちらのタッグマッチにも、NOAHの未来を考えるうえで見逃せないテーマが詰まっています。
吠えるのか、懐くのか。
それとも、虎にも誰にも従わず、自分の道を突き進むのか。
煌牙の野望は、リング上の言葉だけで終わるのか。
それとも、結果を伴うものになるのか、これは見逃せない、要注目!!


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