プロレスラー同士のプライドがルール
日本プロレス史上、2時間5分14秒の最長試合と言える1987年10月4日に巌流島で行われたアントニオ猪木対マサ斎藤の一戦。
この一戦は、アントニオ猪木ファンのみならず、平成や令和の新日ファンも一度は目撃するべき一戦かもしれません。
この巌流島がNJPW WORLDでしかも今ならフリーで見れるだけに、この機会は逃せません(笑)
ノーレフェリー且つルールは選手同士のプライドに委ねられ、しかも無観客試合という・・・あらゆる意味でプロレスの枠を大きく超えています。
聞くところでは、試合がいつ始まるか分からないから、報道陣も暇で釣りしたり、キャッチボールやったりしてたとかしてないとか、決闘を控えてるのにほのぼのしてます(笑)
いざ始まると、最初から両選手共に長期戦を決めているのか、とにかくグランドの攻防が多く、ロープには降らないし、パンチもストンピングも殆ど出しません。
猪木も世紀のアリ戦ではあんなにアリキック出したのに使わずに延々とリング上やリング外で高度な寝技、グランドの攻防が続きます。
いつもは解説者として実況席にいる鬼軍曹 山本小鉄も立会人として忙しいのか、殆どおらずテレ朝の保坂アナが一人でしゃべり続けます(笑)
試合は2時間!その準備段階から実況しているでしょうし、解説に話を触れないから大変な実況です!
しかも、終始、ヘリコプターの騒音がうるさかったりする(笑)
日が暮れてくると、もう一人の立会人 坂口征二の指示でかがり火が照らされて、そこから試合の展開も動きを見せ始める。
ようやく打撃技も解禁?されると、マサ斎藤も流血したり、なんと両選手がかがり火へ突っ込んだりと激闘に拍車が掛かる。
更に大流血したマサはなんとかがり火の破片だろうか、木材で猪木を攻撃し始めると猪木も流血に追い込まれる。
男同士の決闘の誇りはどこにいってしまったのだろうか!?
かがり火が照らすアントニオ猪木「奇跡の一枚」 ヘリまで飛んだマサ斎藤との巌流島決戦|東スポWEB https://t.co/Y3eg3Haohf
— 東スポ プロレス格闘技担当 (@tospo_battle) October 2, 2022
かがり火と月明かりだけに照らされたリング上と巌流島の死闘は極限をむかえ、終盤は猪木の一方的な展開になったように見える。
マサも得意のバックドロップで反撃に出るも、最後は猪木がリング上でのブレーンバスター。
そして、リング外での(通常なら両者リングアウト)魔性のスリーパー!でマサ斎藤を締め落とす。
勝敗のルールとして、テントに戻る、あるいは決められた場所に行った方が勝者なのか猪木が疲労困憊の中、報道陣でごった返したところへ歩みを進めるも試合は終わらない(笑)
最後は、マサ斎藤が担架で運ばれたため坂口征二が戦意喪失とみなし、ここでようやく燃える闘魂 アントニオ猪木が2時間5分14秒 TKOで、異例尽くしの昭和の巌流島決戦を制す。
2時間以上の動画なので、再生速度を変えたりして、状況に合わせて見るのもいいかと思われます。
世間の常識は非常識!や一寸先はハプニング!と燃える闘魂 アントニオ猪木だからこそ実現し、猪木だからこそ、周囲も動き、ロマンのある闘いが幾重にも繰り広げられたのでしょう。