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【はじめの一歩】Round1496 機先 ”リカルドからいった!?”

はじめの一歩
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王者から牙を剥いた

世界王者リカルド・マルチネス。

その圧倒的な実力は、長年にわたって挑戦者たちの希望を打ち砕いてきた。

誰もがその拳に沈み、実力をまざまざと見せつけてきた。

作中最強と称されるこの絶対王者は、ずっと無敗街道を進んでいる。

そんな王者の前に、浪速の虎・千堂武士がついにたどり着いた。

リングに響いたゴング。そこから始まったのは、意外な展開だった。

通常、王者リカルドは相手の出方を見極め、序盤は慎重に分析するのが常だった。

だが、この夜は違った。初っ端から、自ら前に出たのである。まるでこの一戦に、特別な意味を見出しているかのように。

一瞬、千堂は虚を突かれた。だが、驚きはしたものの怯まない。

なにせ、打ち合いこそが自らの信条。どれだけ強かろうと、打ち合いに応じる相手を待っていたのだ。

「来いや、リカルドォォ!」とばりに強烈な一撃を返していく。

拳と拳が交錯し、誰もが予想しなかった激しい開幕に、会場が震える。

これまで、リカルドの試合で序盤からここまでの打撃戦が展開されたことがあっただろうか?

否。それだけに、千堂の気迫が、王者の闘志を引き出したとも言える。

思い返せば、リカルドは伊達英二を完封し、ウォーリーのスピードにも対応し、天才的なカウンターと徹底した冷静さで勝利を積み重ねてきた。

それが、打ち合いに自ら踏み込んだこの夜――リカルドの変化とも、王者としての誇りとも取れるその行動は、千堂のスタイルを真っ向から受けて立つ覚悟の現れに他ならない。

そして、浪速の虎、千堂武士、その猛々しき拳が、世界に届くのか!?