飛鳥拳、迷いの拳を振るい続ける
空手バカ一代を観る前は知っていることと言えば、モデルは大山倍達で、有名な牛殺しぐらいの情報しかありません。
予想していたストーリーは、飛鳥が物語初めから過酷な修行に耐える。
どんどん強くなってその過程と迫力ある闘いを見せていくんだろうなと考えていました。
しかし、実際には飛鳥はヤクザの用心棒に身を墜としてしまう。
戦争で死に場所を失った飛鳥。
俺には “空手がある” と気付きはしたものの、自分一人で出来ることなんて何があるんだ?
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飛鳥の腕力は常人離れしているので、極道の辰が目を付ける。
飛鳥もあり余った力を試したいところもあるのか。
自分の行いが間違いと知りつつ、自問自答しながら、日々、ケンカに明け暮れる日々。
力があるのに、何故、正義につかわん!
敵対する極道らも業を煮やし、拳や刃物だけでなく、飛び道具(機関銃)を飛鳥との出入りに持ち出す。
さすがに、銃相手に勝つとなると、漫画の主旨が変わってくるので(笑)
逃げる飛鳥らだが、その途上で飛鳥は片腕に弾丸を撃ち込まれてしまう。
その治療のため、飛鳥は善人も悪人も区別しない、酒好きの医者に診てもらう。
医者は飛鳥に問う「力無き正義も無力かもしれん。しかし、力あるものが正義を悪用するなんてあってはならん!、お前の目は、辰らとは違うぞ」
飛鳥拳は、ハッとするがそれでも言葉を受け入れられず、治療のため、静養中も悶々と過ごす。
最強の剣豪が最恐の空手家に道を示す
静養中に、吉川英治作の「宮本武蔵」を読み始める。
飛鳥は取り憑かれたようにむさぼり読み、自身の進むべき、目指すべき道に気付く。
飛鳥を討ち損ねた極道らの仕返しを返り討ちにした飛鳥。
先生にお礼を伝えて、辰ら極道とは縁を切り列車に飛び乗る。
荒廃した日本の中で、バカと言われてもいい俺は空手の道を目指す。
更なる精進、修行のために山中深くに入っていくの空手道がここからはじまる!