制御不能なカリスマ流 引退試合
2023年2月21日 プロレス LASTLOVE 武藤敬司vs内藤哲也
内藤哲也は試合前から、決していい試合をするつもりはない。
引退する選手とプロレス界のトップを走る選手との差を見せつけてリタイアしてもらう。
真っ白な灰になってプロレス界を去ってもらう、と。
ある意味では、その言葉に近い試合内容で武藤敬司を介錯してみせた気がする。
試合を見ていて、内藤の膝への集中攻撃もあり、中盤以降はとにかく武藤が動くのが辛そうだった。
それだけに、スイングするような試合内容にはならず、内藤哲也もやりずらそうな印象があった。
しかし、天才 武藤敬司は、ピンチの時に盟友の技、蝶野正洋のSTF、橋本真也の袈裟斬りチョップにDDT、そして三沢光晴のエメラルドフロウジョンを繰り出す!
特に、DDTを放つこと自体、本当に初めて見たようなが気がした。
39年間の現役生活を支え、突き進んできた技である、ドラゴンスクリューや足四の字固め、シャイニングウィザードをカリスマに決めていく。
ただひとつだけ、代名詞であるムーンサルトプレスだけを除いて・・・
二度目のセットアップでは、これは飛ぶんだ!と思ったが、最終的に飛ばない選択肢を選ぶ。
「プロレス人生、最高に幸せでした!」
武藤引退試合は、大激戦の末に内藤がデスティーノで介錯!
蝶野とのサプライズ戦も実現させ、現役生活にピリオド!!
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— 新日本プロレスリング株式会社 (@njpw1972) February 21, 2023
普段の試合とは違い、終始攻めていた内藤であるが、技を受けている時も、武藤敬司の一挙手一投足が嬉しいだろうなぁと思わせた。
そして、驚きのドラゴンスクリューやシャイニングウィザードを本家 武藤に決めて見せた内藤哲也。
先ず、人の技を使用せず、オリジナルに拘る選手だが、憧れや尊敬、そして、あなたの意志を継ぐのは、棚橋選手や清宮選手だけじゃない、一番は、俺ですよ、と技で言っている様だった。
閃光魔術はおそらく初めてだけに、ちょっと軽い気がしたが(笑)ドラスクはセットアップも放った後のフォームも素晴らしかった。
試合後のリングで、ずっと武藤敬司を見る内藤哲也がとても印象的だった。
内藤「(試合してみて)やっぱ俺は武藤敬司選手に憧れてプロレスラーになって良かったなって思いましたよ。こうして最後、引退試合の相手に指名された事、嬉しくない訳ないでしょ? こんな幸せなプロレスラー、他にいないんじゃない?」
コメント全文は
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28分58秒の中に、序・破・急が存分に織り込まれた感動的な試合だった。
しかも、エクストラバトル(ボーナストラック)に、三銃士同期生対決があるんだから驚いた。
武藤敬司引退大会は、本当に「プロレス史上最大の夜だった」