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棚橋vsディーノ異次元対決!新日ファンはどう見たのか!?

棚橋弘至
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踏み込み過ぎな領域

かつて棚橋弘至は、DDTを相手に憤りを露わにし、「新日本プロレスとDDTを横一列に見てくれるな」と言葉を残したことがあった。

あの時の棚橋の感情は、間違いなくリアルだったろうし、誇り高き「逸材」として、新日本という看板を背負う者の矜持がにじみ出ていた。

だからこそファンもまた、団体の格や立ち位置に敏感になり、他団体との比較に複雑な思いを抱いてきたのだ。

 

しかし近年、棚橋の姿勢、いやプロレス団体なのか明らかな変化が見える。

日本プロレス連盟構想や、KONOSUKE TAKESHITAとの接点、さらには男色ディーノとの一戦にまで踏み込んではどんどん馴染んで言っている気がする。

その振る舞いは、かつての硬質な態度からはやや軟化した印象を与える。

いや、もしかしたらずっと以前から、棚橋自身の中で変化は芽吹いていたのかもしれない。

とはいえ、DDTでの男色ディーノとの試合を見たとき、ファンの胸中には複雑なざわめきが広がった。

「横一列」あれは一瞬の感情だったのか、それとも時代の変化の中で、水に流すべきものになったのか。

リング上で笑いも交えたその光景は、楽しさと同時に、言葉にできない違和感を残した。

今や団体間の壁は低くなり、コラボや交流戦は当たり前のように行われる。

しかし、その近さが時に「横一列」に見えてしまうことへの危惧も拭えない。

プロレスを知らない人から見れば、団体の違いなど関係なく、ひとまとめに「プロレス」として括られてしまうのではないか。

そのとき、新日本プロレスの特別感、業界の盟主の肩書ははどう担保されるのか。

DDTのファンにとっては棚橋との対戦は夢の舞台であり、歓迎すべきものだろう。

 

しかし新日本プロレスのファンにとっては、社長自らがその領域に踏み込む姿にどう向き合えばいいのか、答えを出しきれない。

新日本の誇りと矜持を守ってほしいと願う一方で、プロレス全体を盛り上げたいという思いも理解できる。だからこそ心は揺れるのだ。

 

振り幅広いのはいいけど、なんでもやるからプロレスって言葉を拡大解釈してるだけなんじゃないだろうか。

きっかけもあり、実現寸前までいったとも聞くが、それでも猪木さんは、大仁田と交わらなかった。

藤波さんもこの先、最後まで触れてほしくないと思う。

結局のところ、棚橋弘至が選んだリングでの一戦は、簡単に言葉にできるものではない。オフコースの歌のように、まさに「言葉にできない」試合だった。

それでもファンにただ見続けなさいというのか、嫌ならやめなさいと突き放すだろうか。

結局は、会社の未来や方向性は、上にオーナーがいて、雇われ社長だとしても、トップが握る舵取りが全てなんじゃないだろうか・・