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SANADAがタイチに無慈悲なギターショット!J4Gは終わった。

タイチ
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かつて義兄弟だった

プロレスには、リング上の攻防だけでは語りきれない「情」がある。仲間だった、共に過ごした時間がある、互いを知り尽くした者同士がぶつかるとき、それは単なる星の奪い合いではなく、人生と人生のぶつかり合いになる。

G1 CLIMAX 35、Aブロック公式戦にて、SANADAがタイチに放った強烈過ぎるギターショット!

スカルエンドでも、華麗なシャイニングウィザードでも、デッドフォールでもない。

持参したアコースティックギターによる無慈悲なフルスイング。

SANADAは“元兄貴分”タイチの頭に非情のバイオレンスを叩き込み、勝利を掴んだ。

技でもなければ美学も感じさせない、ある意味でSANADAらしくない一撃。

かつて、ふたりは「Just 5 Guys」、さらにその前身である「Just 4 Guys」の中心メンバーだった。

内藤哲也率いるロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンから独立し、新たな道を切り拓こうとするSANADAに対し、タイチは真っ先に手を差し伸べた存在だった。

あの頃のSANADAは、言葉少なく、心を開くタイプではなかった。

そんな彼にとって、タイチの兄貴肌の性格はある意味、救いだったのかもしれない。

和やかなやりとりも面白く「新日ちゃんぴおん。」やタイチチャンネルなどのSANADAの入社面接コント(笑)やDOUKIとイチャモンヤンキー、金丸の“テッテレー”等などファンを楽しませてくれた。

だが、グループはやがて空中分解し、金丸がJust 5 Guysを離脱し、館へ行くと残されたタイチたちには苦しい時間が待っていた。

更にSANADA、DOUKIといったメンバーが次々にハウス・オブ・トーチャーへと流出していったことで、タイチは精神的に孤独な戦いを強いられたかもしれない。

時が過ぎていき迎えたこのG1。タイチとSANADAは、互いに4点と苦しい星取ながら、それぞれが異なる個性でブロックを盛り上げてきた。

SANADAは新日随一のファッショニスタとして、リング上ではスナイパーのように一撃必殺を狙い、リング外では相変わらず感情を表に出さない冷徹さを保ち続ける。

一方でタイチは、今や観客もファンも熱くなれるあ感情移入できる聖帝レスラーとなった。

プロレスの世界では、「過去」は時に敵にも味方にもなる。

かつての関係を捨てきれずに戦う者もいれば、それを完全に切り捨てて勝利だけを目指す者もいる。

SANADAが後者であるならば、彼の道はますます孤独で、しかし強さを手にする道でもある。

一方のタイチは、今も仲間という言葉に重みを感じ、信頼や義理を大切にするタイプやもしれない。

今回の敗北は公式戦としての1敗だけではなかったかもしれない。

「友情」と「裏切り」、「信頼」と「非情」・・・それらが交錯した試合は、G1の星取表以上の意味を持ち、ファンの記憶に刻まれるであろう、感情と感情のぶつかり合い。

G1の戦いは続く、両者とも勝ち抜けには黄色信号が灯っているが、残り試合での逆転劇は十分にあり得るだけに、メビウスの輪のような二人が再び、巡り合うのか注目したい!!