予測不能のBブロック
G1CLIMAX35 Aブロックよりも、予想が難しいのはBブロックではないだろうか。
現王者に、元王者と、新世代と強豪がひしめき合っている。
その中で注目すべき3選手をあえて挙げるとすれば、それは鷹木信悟、海野翔太、そして新日本本隊外からの刺客、KONOSUKE TAKESHITAである。
鷹木信悟――いまこそ“ここぞ”の結果を
まず最初に触れたいのは、唯一無二の魂のファイター、鷹木信悟選手である。
かつてはロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの中核を担い、IWGP世界ヘビー級王座の戴冠経験もある鷹木選手。
近年は団体内での発言力も高まり、ラジオやYouTubeといったメディア発信でも精力的な姿を見せ、言葉でも新日本の魅力を伝える存在だ。
しかし、ことリーグ戦、特にG1 CLIMAXにおいては、意外にも“あと一歩”が続いてきた。
今年、盟友・内藤哲也選手が新日本を退団し、L.I.J.(ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン)も事実上の解散となった。
長らく同志として歩んできた男が去ったいま、鷹木選手には“団体を背負う覚悟”が求められている。
これが最後のチャンスというわけではない、しかし「このタイミングで優勝できないなら、いつ勝つのか」と言いたくなるほど、今大会は絶好の機会なのである。
熱く、重く、そしてどこまでも真っ直ぐなファイトスタイルを貫いてきた鷹木信悟が、今夏こそ真の王道を歩む姿に期待したい。
海野翔太――第2章は、ここから始まる
2024年の1.4東京ドーム大会において、誰からも歓迎されていない中でIWGP世界ヘビー級王座戦のメインに立ったラフネック 、セカンドチャプター海野翔太。
しかし、結果としては長尺ながらも評価を得にくい泥仕合となり、多くのファンを失望させた――という意見も少なくなかった。
だが、それが彼の終わりではない。むしろ、これは**海野翔太の“第2章”**の幕開けだったのではないか。
“ラフネック”と呼ばれた彼のスタイルは、今大会では進化を見せるはずだ。
海野翔太、第2章。果たしてそれは、栄光の物語となるか。
苦闘の連続となるか。それはリング上でしか語られない。
KONOSUKE TAKESHITA――規格外の“ジ・アルファ”
そして、3人目に紹介するのが、Bブロック3団体所属 KONOSUKE TAKESHITA選手である。
現在はAEWを主戦場とし、海外で大きな存在感を放つ日本人レスラーの筆頭格。
身長186cm・体重100kgを超える圧倒的フィジカル、瞬発力、打撃、飛び技、関節――あらゆるスタイルを高次元でこなす“ジ・アルファ”の強さは、もはや疑いようがない。
そして何より、彼は“外敵”ではなく、今大会においては“圧倒的優勝候補の一角”として見なされているかもしれない。
【『#G1CLIMAX35』全公式戦が決定!】
8月5日(火)大阪・インテックス大阪 5号館
[Bブロック公式戦]
⑩鷹木vs ザック
⑨海野vs ゲイブ
⑧ファンタズモvs モロニー
⑦オーカーンvs 成田
⑥YOSHI-HASHI vs TAKESHITA見どころ記事https://t.co/Njow0QPioS pic.twitter.com/rWlPAyNCGA
— 新日本プロレスリング株式会社 (@njpw1972) July 7, 2025
NEVER無差別級王座を保持していたが、突如として登場したボルチン・オレッグ選手に王座を奪われたばかりなだけに、普通なら心が折れてもおかしくない。
しかし、彼はそう簡単には引き下がらない。
なぜなら、そのNEVER陥落劇すら“物語の序章”に過ぎない気がする。
NEVERを失った先に、さらなる真の目標――IWGP世界王座への道が開かれている。
新日本プロレスという土壌で、彼のアグレッシブかつ緻密なファイトスタイルがどう化学反応を起こすのか。その未知数こそが、今大会最大の注目点である。
ザックにゲイブIWGP2大王者もBブロック
ここまで3選手を紹介してきたが、Bブロックにはまだまだ強豪がひしめいている。
たとえば、現NJPW WORLD認定王者であるザック・セイバーJr.。
そのサブミッション技術はすでに世界標準であり、1試合のペース配分や相手のクセを読む力は天才的とすらいえる。G1優勝経験はまだないが、決して侮れない存在だ。
また、バレットクラブの暴れ馬ゲイブ・キッドの勢いも無視できない。
荒々しさの中に計算があり、昨年からの成長ぶりは目覚ましい。タイトルを保持する身でありながらも、トーナメントでは真っ向勝負を仕掛けてくるあたり、まさにBブロックの“爆弾”といえよう。
なぜザックとゲイブという、団体の上位王者クラスが同一ブロックに配置されたのか――その采配に疑問の声が出るのも当然かもしれない。
【あと9日!】
『#G1CLIMAX35』Bブロック公式戦
7月23日(水) 18:30~新潟・アオーレ長岡⑩海野vs ザック
⑨鷹木vsゲイブ
⑧オーカーンvs TAKESHITA
⑦ファンタズモvs成田
⑥YOSHI-HASHIvsモロニー※チケット好評発売中!
⇒https://t.co/N9b5QXnKOS pic.twitter.com/euKqUF9zRk— 新日本プロレスリング株式会社 (@njpw1972) July 14, 2025
だが、それもまた、今年のBブロックを「大混戦」にしている要因のひとつに他ならない。
誰が抜けてもおかしくない、だからこそ面白い!
総合して、Bブロックは“これまでの実績”や“序列”が通用しない、実力と勢いがそのまま結果に直結する乱戦模様となりそうだ。
答えは、リングの上であり、リング上にしかない。
新日本の、いや世界のトップファイターたちが、己のプライドと未来を賭けて戦う「真夏の祭典」――G1 CLIMAX 35 Bブロック。
その結末に向けて、私たちは目を離すことができない。
真剣勝負の連続、誰が生き残り、誰が涙を呑むのか――今夏最大の熱狂空間に要注目!!