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KENTAと杉浦貴シングル決定!あの頃の不適切なタカシが見たい!?

NOAH
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あの頃の“不適切な貴”へ

2025年11月21日、後楽園ホール。Yoshiki InamuraがGHCヘビー級王座の防衛に成功し、挑戦者に名乗りを上げたOZAWAが、まさかのバックハグでフレンドリーに挑戦表明。

会場がざわつく中、それより少し前――もう一つの火種がNOAHのリングに生まれていた。

KENTAが、かつての盟友であり先輩である杉浦貴へ、静かに、しかし強くシングルマッチを迫っていたのである。

ヒールターン後の杉浦は、かつての剛腕ストライカーとしての真っ向勝負もできる一方で、近年はあえて“悪”に振り切ったダーティファイトを全開に。

チェアマン・マサ北宮と共にGHCタッグ王座を奪い返す姿には、ベテランだからこそ染みる計算の悪辣さと狂気があった。

しかし、その姿は長年杉浦を知るKENTAには、どこか見ていられなかったのかもしれない。

思い返せば、KENTAと杉浦はNOAH黄金期を支えた者同士。

2000年代、スピードと殺気を武器にジュニアから頭角を現したKENTAに対し、杉浦はアマレス仕込みのパワーと身体能力で急成長。

若き日、二人は同じ団体にありながら、時に競い合い、時に支え合い、三沢光晴の遺したリングを守る同志だった。

だが杉浦には、一時期“東スポ不適切発言キャラ”として話題をさらい、ある意味で常軌を逸した言動でファンを騒がせた時期もある。

その“あの頃の不適切な貴”に、KENTAは試合で真正面から向き合いたいのではないか――そんな匂いすら漂う。

一方で、KENTA自身もWWEから新日本プロレスに渡り、BULLET CLUBを通じて、ただのバチバチファイターでは終わらない“喋り・策士・間”のすべてを身につけた。

令和のKENTAは、技術だけでなく、言葉と心理戦を武器に戦う完成度の高いレスラーへ進化している。

そのKENTAがNOAHに帰還し、GHCヘビー戴冠も果たしたが―Yoshiki Inamuraに引きずり落とされる形で敗北。

悔しさを胸に秘めながらも、次に選んだターゲットが杉浦貴だった。

そしてついに、二人のシングルは12月23日に決定した。

KENTAは「あの頃の杉浦貴を呼び戻したかった」のだろう。

真っ向から向き合い、互いの歴史と絆と決別をリングで語るために、このシングルを“認めさせた”し、不適切なファニーなタカシはファンも見たいのだ。

杉浦はここで素顔の自分と向き合い、かつての仲間に対して素直に“I’m sorry”を口にするのか。

それとも、ヒールとしての道をさらに深め、帰ってきたKENTAをも飲み込むのか。

どちらのカラーを選択をするにしても――リング上が、そのすべてを我々に見せてくれるはずだ。

12.23、あの頃の二人が積み重ねた歴史が、一つの答えとなって爆ぜる。ファンが待っていたのは、まさにこの瞬間である。