どちらがタッグの司令塔なのか
無所属とBULLET CLUBの共闘、いや同盟と言っていいのかすら判断が難しい状況の中で、突然生まれたタッグチーム、デビッド・フィンレー&高橋ヒロム。この組み合わせは、事前情報も前フリもなく、まさに電撃的だった。
通り名は「ボスドッグ」と「タイムボム」。
それぞれ個性も立場もまったく異なる2人だが、リングに立てば、途端に異様な化学反応が生まれる。フィンレーは、タッグパートナーであろうと容赦なくヒロムを“武器”として扱い、勝利をもぎ取る実戦的な戦い方を見せつけた。
体格差とパワー、そして冷徹な戦術眼を活かし、ヒロムを文字通り投げ飛ばし、叩きつけ、勝利への道具として組み込んでいく姿は、まさにBULLET CLUBのボスとしての凄みそのものだ。
【新日本】フィンレー&ヒロム連勝 ヒロムは棚橋へメッセージ「オカダ・カズチカに絶対勝ってくれ」https://t.co/S7zRzv4uMQ#njpw#njwtl pic.twitter.com/nfVigX4wHm
— プロレス/格闘技DX編集部 (@PKDX) November 25, 2025
だが、それを受けてなお「コントロールしてるのは俺だ!」と言い張るヒロムの存在が、このタッグをただの上下関係では終わらせない。
自由奔放で予測不能、しかし確かな爆発力を持つヒロムが、フィンレーの戦術を時にぶち壊し、時に突破口へと変える。その横で外道がニヤリと笑う姿は、このタッグの危険性と面白さを象徴している。
今回のWTLは、魅力的かつ唐突なタッグが多く集結しているが、その中でもフィンレー&ヒロムは明らかに異質で、そして特別だ。
利害一致の期間限定なのか、運命的な出会いなのか、まだ誰にも分からない。
しかし、その不確定さこそが、観客の期待を膨らませる。
果たしてこのコンビは、ただ魅せるだけでなく勝ち続け、どこまで進むのか。
混沌の中で生まれた最も危険で最も目が離せないタッグとして要注目!!