潮崎豪 再び王道の扉を叩く
9月末にNOAHを退団した潮崎豪が、次なる戦いの舞台として選んだ、再び必要とされた場所なのか、全日本プロレスだった!
そして、潮崎が最初に照準を合わせたのは、かつて苦楽を共にした同志であり、いまや団体の象徴となった現三冠王者・宮原健斗。
その再会は穏やかなものではなく、久々の邂逅から一気に大荒れの展開へと発展するほどに、いつもの最高 宮原健斗ではなかった。
三冠挑戦者を募っていた宮原にとっても、これ以上に話題性のある挑戦者はいないだけに、次期挑戦者は潮崎豪、もう決まりだろう。
とはいえ、全日本プロレスが近年入団ラッシュを見せているとはいえ、潮崎のような存在をすぐに正式発表することはないだろう。
潮崎のキャリアを考えれば、まずは一戦、そして王座戦。それが全日本らしい「再出発」の形だ。
それにしても、所属した団体を二度も去り、そして戻るレスラーなど前例がないように思える。
プロレス界の広いようで狭い人間模様の中でも、潮崎の歩む道はまさに異例中の異例だ。
ファンの声など、もはや届く範囲にはないだろうし、もし耳を傾けるぐらいなら、NOAHを去る選択などしなかっただろう。
ヒールタイプではない――そう思われてきた潮崎だが、もしかすると“ナチュラルヒール”なのかもしれない。
初戦で、思う存分の力を見せた訳では無いが、早速決まった三冠挑戦で、潮崎豪が弾けるのだろうか。
自らの信念のまま突き進む姿勢こそ、新しい闘志の形を見せる潮崎豪が、王道のリングで再び“ゆずれない思い”を胸に、宮原健斗から三冠王座を奪い取るのか、要注目だ!!