持病を治すべく日本国内で修行
“震える修験者”
完全無欠で沈着冷静・・・ここまで完璧な仕事人、主人公は古今東西どこにも存在しないと言えるゴルゴ13(デューク東郷)
しかし、唯一とも言える時折、発作的に起こる左手の痺れ(大事な場面でも起こる)を治すべく修験者に師事し山奥で修行するゴルゴ。
左手痺れるエピソードは、かなり多いが “ギランバレー症候群” ではないことに驚いた。
一切の武器を持たず、ファスティングではない過酷な断食を敢行。
どんなに厳しく叱咤、罵倒されるも師に従うゴルゴの覚悟は凄まじい。
一度、こうと決めたら曲げない!しかも頑固という事ではなく、合理的な面から見てもその信念が正しく突き進むゴルゴ13。
ゴルゴを見ると、いや本当、チョットしたことで文句を言いたくなる自分の仕事に焦ってしまう(笑)
これだけ巻が進むと、あらゆる場面で欄外に※注釈があるのもいい。
ゴルゴのルーツ(出生)話として、最初であり最も有名とも言える「日本人 東研作」の文字を見た時は素直に懐かしく思えた(笑)
ゴルゴの世界観でも、米国のライバルがロシア(旧ソビエト)から、中国になって久しいが、今回の敵も中国である(首謀者はリベンジャー)
その闘いをドローン?で注視するのがCIAというゴルゴならではワールドワイド感!
最後は “エッ、この人が犠牲になるの?” と思ったが・・・ゴルゴに関わった時点で大きなリスクと隣り合わせであり、覚悟はしていたようだ。
ゴルゴ13の世界は特に “リスクマネジメント” がものを言う・・・
このエピソードのゴルゴもまぁ喋らない(笑)年々無口になって言ってる気もする。
こんなに話さない主人公は、ゴルゴ以外では、アカギの赤木しげる、ゴリラーマンの主人公ぐらいかもしれない(笑)
他二編となる”寡黙なパートナー” と “PTSD” も勿論、読み応えがあり、一気に読めないゴルゴ13の単行本は費用対効果があらゆる面で高い気がする。
追記・・・
他二編は実際に読んでいただければと思っていたのだが「寡黙なパートナー」のシナリオがとても良かったのでほんの少し・・・
ゴルゴ13と警察犬を引退した猟犬?がバディを組んだ話なのだが、犬もゴルゴ並みにストイックで、両者の信頼関係がとてもすばらしい。
一流同士は、言葉を交わさなくても、分かるものなんだなと思わせてくれる。
ラストシーンもまた素晴らしく、これは良いエピソード読んだなと思った。
しかし、ゴルゴ13の右手、震える症状エピソード多すぎな説!?
別冊絡みとはいえ、連続してエピソードがギランバレー症候群?関連には驚いた。