プロレスのメモリーは色褪せない
今では、長州力より武藤敬司の方が名言、心に響く言葉をのこしているように思えます。
昔、「(アントニオ猪木らレジェンドらと)思い出と闘っても勝てねぇよ」と言ってます。
しかし、最近では “(ファンの中にある)思い出を武器にして闘っている”的な発言を専門誌の連載でもしており、さすがケースバイケースで受け答えできる(笑)天才・武藤敬司です。
武藤が言うように、ファンにとっても、プロレスは思い出を長く持ち続けることが出来るし、そのメモリーを現在も、リアルに感じることが出来る稀有なスポーツです。
魔界のグレート・ムタも、きっと喜んでいるだろう!! pic.twitter.com/5BzuxiX3mC
— 武藤 敬司 (@muto_keiji) December 24, 2021
その主な要因であり最大の理由でもあるのが、プロレスラーの選手寿命の長さにあります。
その他のメジャースポーツであるプロ野球、Jリーグ、大相撲等は、おそらく35歳前後での引退が多いような気がするし、一部の例外以外はどんなに続けても45歳前後ではないでしょうか。
その点、プロレスラーは、40歳、50歳を過ぎても現役バリバリで試合に出場出来るし、35歳過ぎてからが、全盛期というのも全く珍しくありません。
燃える闘魂アントニオ猪木は、55歳まで現役を続け、愛弟子・藤波辰爾は70歳目前になっても、信じられないコンディションで試合に出場し続けています。
現在(2022年)の名実ともにトップと言えるプロレスラー内藤哲也も40歳を迎えますが、この先もまだまだトップを走り続けるでしょう。
仮に40歳の人が10歳の頃から武藤敬司のファンになり、今も変わらずファンでいるとしたら、既に30年以上の年月が経過しており、普通のスポーツなら全てがメモリーになっていても不思議じゃない。
しかし、武藤は現在もプロレス界のトップに立ち続けているので、ファンはメモリーを持ちつつも、リアルも共有できて応援することができます。
武藤や藤波以外にも、越中詩郎や秋山準、第三世代、棚橋弘至ら現役生活が長く、素晴らしいプロレスラーが数多くいます。
そして、上記の選手らが現役でいるから、引退した天龍源一郎や小橋建太、蝶野正洋、小橋建太、そして旅立たれた、ジャイアント馬場や三沢光晴、橋本真也らも決して色褪せず、永遠にファンの中に存在しています。
付き人時代、馬場さんによく「食べるのも仕事だ。」と。現代のレスラーの様なカッコいい体を作ろうとした時があった。すると…
馬場さん「お前は何なりたくてココに来た?」
僕「プロレスラーです」
馬場さん「そうだろう。だったらお腹周りから太くしないと体全体が大きくならない」怒られた。 pic.twitter.com/ZbryfJ6VCp— 小橋建太 (KENTA KOBASHI) (@FortuneKK0327) February 1, 2022
他にあるとすれば、シニアグループが存在するプロゴルフや、ミュージシャン(バンド)、将棋界等も息の長いジャンルかもしれません。
しかし、上記に挙げたジャンルと一線を画すとすれば、プロレスラーは実に発言力や、バイタリティーが優れている事です。
試合だけやっていて、歴史に名を遺したプロレスラーはいないと言っても過言ではなく、言葉もスキャンダルも、清濁併せ吞んだレスラーがファンのメモリーに残り続けている気がします。
アメリカにも決して負けない “日本のプロレス”を見て、コロナ渦でも元気を注入し、”プロレスのチカラ”を信じて頑張りましょう。