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【WWE】ナオミがイヨvsリオ戦中キャッシュイン!そして世界王者へ!?

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WWEに脇役はいない 〜ナオミが示した〜

「WWEに脇役はいない」――この言葉の意味を、我々ファンは改めて噛み締めることになった。

そう思わせてくれたのが、2025年「マネー・イン・ザ・バンク(MITB)」を制し、一躍トップ戦線へと踊り出たナオミの存在である。

驚きというより、「ついにここまで来たか」という感慨が先に立ったファンも少なくないだろう。

イヨ・スカイとリア・リプリーという、WWE女子部門を牽引してきた2人の激闘。

その激闘の最中、すかさずナオミがキャッシュインを敢行し、見事に世界王者の座を奪取した。

華やかでいてドラマチック、そして何より“WWEらしい”展開であった。

思えば、ナオミはキャリアの中で幾度となくスポットライトの外に追いやられた。

だが、WWEという舞台は決して主役が固定されることのない世界。台本があるようでいて、リアルな実力と勢いが必要な戦場なのだ。

そんな中で、ナオミは一時期、ジェイド・カーギルへの襲撃や、ビアンカ・ブレアのパートナーになりすますなど、狡猾な策略を弄し、あえてヒールターンに踏み切った。

その瞬間、多くのファンは「このまま沈むのでは」と懸念を抱いたかもしれない。

しかし、ナオミはただの悪役ではなかった。どこかクールで憎めないヒールではなく、完全に“ヘイトを集めるタイプ”のヒールへと徹底して振り切ったのだ。

その覚悟が実を結び、マネー・イン・ザ・バンクを制し、そしてキャッシュイン成功――文字通り、WWEの頂点へと駆け上がったのである。

この一連の流れを見て思うのは、やはりWWEの演出力、構成力の凄さである。

一人ひとりの選手に明確な役割と物語が与えられ、それを選手自身が咀嚼し、演じきる力を持っている。

その中で「バイプレーヤー」として甘んじることは許されない。

むしろ、そこにとどまっているようでは、契約を切られるという厳しい現実がある。

それがWWEの冷酷さであり、同時に選手全員にチャンスが用意されている理由でもある。ナオミの例は、まさにその象徴といえるだろう。

今後、台風の目となるのが、やはりジェイド・カーギルだ。身体能力、キャラクター、ビジュアルすべてにおいて突出した彼女が、今後王座に手をかける可能性は極めて高い。

しかし、そう簡単に事は運ばない。

なぜなら、王座戦線にはリア・リプリー、イヨ・スカイに加え、復帰して間もないシャーロット・フレアーやアスカ、そしてビアンカ・ブレアといった強豪がひしめいているからだ。

この混沌とした群雄割拠の状況で頂点に立つことは、まさに「時の女王」としての称号に相応しい。

WWEは、単なる勝敗やタイトルのやりとりではなく、ストーリーの積み重ねこそが醍醐味であり、選手たちはその「物語の主役」として次々に入れ替わっていく。

そのスピード感、変化の激しさこそが、世界最高峰の団体たるゆえんなのである。

その一方で、視点を日本に向ければ、思うこともある。たとえば新日本プロレス。

中堅という言葉はあまり好きではないが、現在の新日本には、どこか「落ち着いてしまった」レスラーたちが多いように見える。

G1クライマックスのような注目される場でこそ輝く選手もいるが、果たしてそれだけで良いのだろうか?

真にファンを驚かせる選手とは、通常の大会、あるいは地方巡業の試合であっても、「あの試合、何かあったぞ」と話題になるような動きを見せられる者であるべきではないだろうか。

スポットライトの当たる場だけでなく、自らの手で“場”をつくってこそのプロレスラー。

その点で、WWEの選手たちは、一見すると不遇に見える時期でさえ、次なるチャンスを掴むために自己演出を怠らない。

誰もが脇役になり得る中で、いかにして自らを主役に押し上げるか。WWEにおいてそれは、常に問われる命題である。そして、その命題に見事に答えたのが、今のナオミである。

WWEに脇役はいない――この言葉は、決して美辞麗句ではない。

リングに立ち続ける限り、誰もが主役になる可能性を持ち、誰もが物語を紡ぐ権利を持つ。ナオミの躍進は、その証明に他ならない。

今後も、WWEはファンの想像を超える展開を見せてくれるだろう。

そして私たちは、また新たな主役の誕生に要注目するしかない!!