web analytics

棚橋弘至ラストG1白星発進!ちょっくら優勝かっさらうのか!?

棚橋弘至
スポンサーリンク

「逸材」棚橋弘至、最後の夏

この夏、レスラーとして最後のG1となる男がいる。

太陽の天才児・棚橋弘至。


新日本プロレスのリングに、幾度となく希望の光を差し込んできたこの男が、最後のG1 CLIMAXのリングに上がる。

G1 CLIMAX 35――それは、”終わりの始まり”であると同時に、”もう一度、夢を見せる”最後のチャンスだ。

今、女子レスラーたちは“美しく終わる引退”を選び始めている。

心も体もまだ戦えるうちに、余力を残して花道を歩く。それもまた尊く、美しい。


だが、男子レスラーはどうだろうか。多くの場合、勝てなくなり、若手に敗れ、過去の栄光を引きずりながら、最後は静かに、姿を消していくことも多い気がする。

棚橋弘至はどうだろうか。

何度も何度も、ブーイングを浴びながらも、低迷していた新日本を背負い、再建し、ここまで引っ張ってきた。


プロレスの”ど真ん中”で、真っ直ぐに戦い続けてきた“愛してまーす!”の男は、レスラーであり続けながら、社長となり、新たな道へと進もうとしている。

そして「最後のG1」、記念出場――そう言われればそうだ。

全盛期を知る者なら、今の身体が“わがままボディ”に見えるかもしれない。

足も、腰も、肩も、満身創痍。チートデーが増えても仕方がない。

何度も裏切るように裏切られる自分の体を、それでも信じてリングに立ち続けた男だ。

けれど、棚橋弘至は、生まれながらにして“疲れを知らぬ太陽”だった。


ストイックになりきれず、甘いものに手を伸ばし、ジャンクフードにに目を輝かせ、それでもリングでは誰よりもストイックだった。

そんな男が、最後のG1で、最後の優勝を目指すというのだ。


誰が否定できるだろう?
G1を背負い、東京ドームのメインを取り戻し、新日本を守った“希望の男”が、「最後にもう一度」と願うことを。

G1 CLIMAXは、過酷を極めるため、たとえ1勝もできずに終わる可能性もある。


それでも、それでも、いや、むしろ、そのボロボロの姿こそが、今の棚橋弘至を証明するのかもしれない。

リング上で、どれだけ打ちのめされようとも、顔をゆがめ、膝を引きずろうとも、彼が、「まだだ、まだ終わらんよ」と拳を上げるその瞬間、きっと観客は立ち上がり、「たーなはしっ!」と叫ぶ。

~昨今、下の名前で呼びあう違和感しかない観客コール。アントニオ猪木、藤波辰爾、長州力、橋本真也、武藤敬司――そしてオカダ・カズチカ、内藤哲也。その名を叫ばれる者は、プロレス界に“歴史”を刻んだ者だけだ。

そして棚橋弘至もまた、「棚橋」と名字で叫ばれ続けてきた一人である~

彼の代名詞、スリングブレイドが炸裂すれば、会場は歓喜に包まれるだろう。


その後に続くハイフライ・フロー――それはもはや“技”だけでない“祈り”であり“願い”であり“未来への宣言”にも見える。

「俺は、疲れちゃいない」
「新日本プロレスは、今が全盛期、もっともっと俺の手で上げていく」

“ニュージャパン・ライジング”

そう叫びながら空を舞う姿を、誰が見たくないだろうか。

このG1 CLIMAX35――それは勝敗の記録以上に、「棚橋弘至」という男の生き様を見届ける、魂の物語だ。

もしかしたら、1勝もできないかもしれない。


かつて見せた“新日本のエース”としての姿は、もうないかもしれない。


だが、彼がリングに立ち、ロープに手をかけ、立ち上がる姿だけで――その背中を見上げるだけで、我々は何度でも、希望を信じることができる。

そして、迎えた最後のG1開幕戦では、敗者復活ガントレットマッチで勝ち上がってきたタイチとの1戦。

20分を超える激闘の末、ハイフライフローで勝利し、「ちょっくら優勝してきます!」の定番フレーズで大会を締めた。

引退を決めた男が真夏の祭典を締めくくるフィナーレが実現するのか、要注目!!