2代目 タイガーマスクから虎の仮面を脱ぎ捨てる
希代のプロレスラーであり、どんな時も弱音を吐かずファンに闘いを見せ続けたプロレスラー・三沢光晴。
全日本プロレスでデビューし、ルーキーの頃から非凡なセンスを見せ、2代目 タイガーマスクを託される。
初代タイガーのとてつもない幻想とも勝負し、三沢タイガーを創り上げていく。
そして、ジュニアヘビーからヘビー級へ、大量離脱に見舞われた全日本プロレスを救うために虎から素顔に戻る。
三沢光晴は、最強・ジャンボ鶴田から値千金のスリーカウントを奪い、日本武道館を震撼させる。
三冠王者となり四天王時代を築く
三沢光晴は、スタンハンセンを破り念願の三冠ヘビー級王者に戴冠。
ジャンボ鶴田が病により戦線からの長期離脱。
同世代の川田利明・田上明・小橋建太と共に時代が何年経とうともその凄まじさが語り継がれている四天王プロレスを展開。
新日本プロレスの同年代の闘魂三銃士と、同時代のプロレスを全速力で牽引していく。
ジャイアント馬場亡きあと、全日本プロレス社長に就任するも、自身が描く理想のプロレスを目指すために全日本プロレスを退団。
NOAHを旗揚げ。緑の盟主は時代を超える。
全日本プロレスの殆どの選手が退団し、三沢の新団体、プロレスリングNOAH(ノア)へ参戦。
ディファ有明で、現在のメジャー団体の一つとして在り続ける、プロレスリングNOAHを旗揚げ。
最強のライバルであり後輩でもある小橋建太との全日本から続く、生命を削り合うような闘い。
丸藤正道や、KENTAらの突き上げも真正面から受け止める。
ファンから見てもコンディションの悪さは伝わってくるし、全日本の三冠王者全盛時の頃の身体の面影もない。
それでも、試合を欠場せず、酒も控えず(笑)得意のエルボーを打ち続けた。
毎年、ノアの三沢光晴 メモリアルが近づいてくるとよりその雄姿を思い出す。
自分より圧倒的にデカかった、スタン・ハンセン、スティーブ・ウイリアムス、ビッグバン・ベイダーに立ち向かっていく。
ノアの頃の、ベイダーと闘う三沢光晴は、かなりしんどかったと思う。
それでも、団体の一大事には、三沢光晴がいつもそこにいた。
だからこそ、今も、忘れないし、忘れることが出来ない。
三沢光晴が興した団体のGHC王者に永遠のライバル・武藤敬司が2021年戴冠する。
スポーツの中で、プロレスだけが出来る、許されるであろうファンタジー。
スパルタンXは、NOAHが在るかぎり、ファンがいるかぎり永遠に鳴り続ける。