櫂直の戦略と行動原理
「アルキメデスの大戦」は孤高の数学者である主人公 櫂直が、史上最大の戦艦「大和」の建造を阻止すべく、偶然か必然か海軍入隊。
その後、世界大戦勃発を防ぎ、日本を守るべく所属の海軍だけでなく、陸軍、航空会社、外務省、果ては、米国と密接に関わり数奇な運命を辿っていく。
あらすじを本当に簡略化したらこういったところだと思いますが、全378話の作品!なので非常に読み応えあります。
メインテーマは当然ながら戦争ですが、櫂直の並外れた(超人的な)頭脳、論理的考察、リーダーシップに唸らされる。
行動力も含め、余りにも全てに優れているため、付いていける人はおらず、孤立してしまうことも多々ある中、それでも信念を一切、曲げない強固な精神力。
権謀術数渦巻く、海軍や陸軍内でのやり取り、数学を駆使したプレゼンは、とても真似できないにせよ、仕事での考え方や立ち回りにも役に立つ。
とはいえ、余り感化されると、会社で孤立してしまうのでご注意ください(笑)
日本人の伝統企業が持つ古い伝統や縁故などの必要悪を、数式で解いていく櫂の理論や構成力は改めて、難しくても数学は必ず必要であり、学ばなくてはいけない、面白いと思わせてくれた。
赤い彗星を思わせる人心掌握術
味方である上司や部下、敵国さえも、ずば抜けた知能で欺いていく(操作する)櫂の存在を見て、私は、赤い彗星 シャア・アズナブルを重ねることもあった。
彼は、打倒ザビ家を果たすべく、自らザビ家の懐に入り、圧倒的(3倍)なスピード出世を果たしていく。
途中から、行動理念がザビ家打倒という私怨から、ニュータイプ誕生(覚醒)についてシフトしていくが、最後はキシリアを撃ち、宿願を果たした。
櫂直は始めから最後まで、日本を守りたい、100年後の未来に繋げたいというブレない理念だったが、同じ?戦記モノという部分でガンオタとして重なる部分があった。
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『 #アルキメデスの大戦 』#三田紀房数学の天才が海軍に!🌊
戦争を阻止するために奮闘する歴史超大作!
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私は、毎日1~3話ほどよんで、4ヶ月弱ほどで最終話まできました。
最後の数話は、読み終わるのが勿体なくて、1話ずつ読むようにしていきました。
主人公の櫂直は、架空の人物ですが、他の登場人物・・・海軍、陸軍、米国の主要人物は実在した人物ばかりなので知っている名前が続々出てきます。
遠い年月が経っても、忘れては決してならない当時の日本の状況、かけがえのない生命が失われていったことを記憶に残す・・・それを日本の代表的なサブカルチャー「漫画」で振り返ることができる。
明治維新後が舞台の「るろ剣」緋村剣心よりも、実在した人物が周りに多数いるような感じです。
実写映画もあるようなので興味のある方はそちらから入ってもいいかもしれません。
三田紀房先生の作品は「インベスターZ」以来でしたが、画は・・・ですが(笑)いつも骨太で、読んで終わった、面白かった!だけでない役に立つ作品だと思ってます。