作風も作画もほのぼの感のあるガンダム
ターンエーガンダムには、機動戦士や機動新世紀のような前置きや副題が付いていません。
ガンダムもザク(ボルジャーノン)もアーガマのような戦艦も出てくるには出てきます。
しかし、ファーストガンダムやゼータガンダム、ユニコーンガンダムの様な作品とは一線も二線も画す様な作品。
率直な意見では、富野監督がジブリ作品を制作したら、こういった作品になるかなぁという感じです。
月のお姫様が地球にやってくる
ターンエーの主なあらすじですが、月の民・ムーンレイスが地球のアメリア大陸に入植したいと地球側に申し出る。
しかし、その事実を脅威に感じたが地球側は市民軍「ミリシャ」を結成。
地球側の嫌な予感は的中してしまう。
ムーンレイスは月の女王陛下の軍隊・ディアナ・カウンターを結成。
地球に攻撃を仕掛けて、武力行使で地球を制圧しようとする。
その後は、ガンダムあるある(笑)で、主人公が偶然にもガンダムを操縦する事態に陥ります。
この時代ではガンダムはホワイトドールと崇められています。
宇宙世紀時代の白い奴や白い悪魔みたいな異名でしょうか。
アムロやシャアが存在する宇宙世紀時代の全ては忌むべき歴史、旧歴史、黒歴史として扱われています。
武力行使には反対する、月の女王 ディアナ・ソレルと地球のヒロイン キエル・ハイムが全く同じ容姿。
その容姿を利用して互いに軍を入れ替わり、地球とディアナカウンターにかかわっていく。
これは物語の核となっていますが、声優も同一人物だけに混乱を禁じえません(笑)
面白いのが、黒歴史時代のモビルスーツや戦艦等がボコボコ、発掘されます(笑)
ガンダムを代表するモビルスーツ・ザク(ボルジャーノン)が発掘されたのは分かる。
しかし、ダブルゼータに出てきたカプルや、ランバラルが指揮したギャロップ等の発掘は、不思議なセレクトに思える(笑)
ターンエーのライバル機であるターンエックスの他、この時代のモビルスーツも数体出てきます。
富野監督も言ってますが、戦闘シーンは極力抑えて、牧歌的で穏やかなシーンが多いです。
ビームフィールドは蝶の羽
迫力満点のモビルスーツ同士の戦闘シーンや、艦対戦を楽しみに見ると痛い目にあいます(笑)
Iフィールドは、蝶の羽ばたきが如く煌びやかなビームシールドのように表現されています。
ターンエーとターンエックスの最終決戦は驚愕の結末!
相討ちとなり両機共に大きな繭に包まれてオブジェと化す。
戦後の10分弱のエピローグも、ジブリ的な穏やかな終わり方をしています。
あらゆる点から異色のガンダム作品です。
同じ感覚のガンダムシリーズでも、ターンエーよりも、Gのレコンギスタを鑑賞する方がモビルスーツの種類も戦闘も多い。
敵も味方のパイロットや軍人も多いのレコンギスタの方が面白い気がします。
フジテレビで放送した最初で最後のガンダム。
見直してみると、髭ガンダムと言われたターンエーのヒゲもあんまり違和感が無いのは不思議です(笑)
コメント