力石を思い出す・・
テンプルを打つことができず、実力では圧倒的に上回るタイガー尾崎に敗北するジョー。
帰りのタクシーの中で、負けたのは段平がタオルを投げたからだと言うジョーに対し、あのまま試合を続けていれば、病院おくりだよおめぇはと段平も譲らず険悪になる。
苛立つジョーは、土砂降りの中、途中でタクシーを降り一人になる。
ジョー「テンプルが打てない・・けど、力石の亡霊だと? そんなこと、ねぇよなぁ、力石?」
心の中で、力石に問いかけるジョー。
一人になり、冷静になったジョーはジムに戻り、仲直りのしるしに酒屋を叩き起こし(笑)一級の酒を段平に差し出す。
2級?か1級!? とそんな高ぇもん買うなといいつつうれしさのあまりすぐに飲みだす拳吉(笑)
しかし、ジョーには仲直りと共に、次の試合をはやく組んでくれ、試合の中で顔面、テンプルを打てるようにするショック療法を段平に申し出る。
翌日、紀ちゃんが、昼食を作りにジムに来訪。
様子を見に来た西に、矢吹君の相手はチャンピオンだし、たまには負けて一度、立ち止まるのもいいじゃないと励ますも、西は聞いていない素振りをしてジョーと段平のスパーに戻る。
力石の試合の後みたいに、また、ジョーの兄ぃが消息を消すんじゃないかと、ずっと後を付ける。
そのうち、パチンコを打つジョーに誘われて、チビ連も入店。
子供が集団でパチンコ屋の店内に入って、パチンコを打つという良い時代?です(笑)
心身共にダメージが色濃く残るジョーの元に、会長たちがぞろぞろと丹下ジムにおしかてくる。
会長たち「矢吹君、不本意な試合のことは忘れてすぐに次の試合をしよう」
この機にジョーを一気に潰してしまおうと画策する会長連中。
段平は思い切り反対するが、ジョーはそいつはいいや!と了承する。
矢吹丈の性格を知り抜いている会長らは一枚も二枚も上手だ。
そして、バンタム級王者の次は、日本ランク1位の原島龍と次に強いボクサーをぶつけてくる。
段平は、試合を許可する条件に、オレのテンプルに思い切りパンチを入れてみろ!と条件を出す。
段平もジョーを殴り挑発を入れ、ジョーもテンプル寸前までいくのだが・・・結局、打てずじまい。
おっつぁんをケガさせるわけにはいかねぇと言いつつ、その実、顔には脂汗を大量に出すジョー。
夜の川で一人になっている時に、今度は力石徹からジョーへ話しかける。
「矢吹よ、どうしたい」
「力石か、どーもしねぇよ」
「そうかぃ」
「あぁ、またな・・・」 絆は永遠につながっている二人。
白木葉子は、ブラジルのベネゼエラであのジョーの本質に最も近い”無冠の帝王” カーロス・リベラの招へいについてカーロスのマネージャーと商談。
葉子は、ジョーに似た強者をジョーにぶつけて、本当の復活のために、地球の裏側まで奔走。
葉子と紀子のアプローチは180度違うが、各々がジョーを想っての行動。
この時、初めて白木葉子のテーマが流れますが、このBGMがクラシックで葉子の心情を如実に表して感情移入できます。
会長たちが企てた原島との試合が始まる。
ジョーは勢いよく頭部を打っているように見えて、全く、腰の入っていないパンチのため、原島が薄ら笑いを浮かべるほど全く効いていない。
しかも、原島のセコンドにはタイガー尾崎の姿があり、余計にジョーを苛立たせる。
団平は、このままではジョーが再び倒されると、心を鬼にしてジョーの見せかけのパンチを指摘。
段平「原島にそんな祭りが終わったようなパンチが倒れるわけがねぇ。悔しかったら腰の入ったパンチを打ってみろ!!」
言い終わった後、涙ぐむほどに鬼となった段平。
ジョーの殺人的なパンチを全く恐れずに攻め立てる原島にダウンを喫し、次第に怒りが最高潮になるジョー。
その勢いを駆って、遂に本気の腰の入ったテンプルへのパンチを撃ち込んだジョー!
しかし、倒れた原島を見たジョーは顔面蒼白となり、自軍コーナーに戻りながら、なんと嘔吐してしまう。
段平や西、観客、紀ちゃんらが見ていたテレビはあまりのショッキングな内容に試合映像が映らなくなる。
「わしのジョーーーーー!」と段平は絶叫する。
ここから、しばらくカーロス・リベラを前に野獣を取り戻すまで、ジョーの辛い心情が描かれる。
あしたのジョー2で、あまり見返したくない最初のエピソードが数話続きます。
放送日:1980年11月10日 視聴率:12.0%