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【あしたのジョー2】第25話 感想 第6ラウンド・・・奇跡が起こった

あしたのジョー2
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力石徹も飢えていた

何度打ち込まれても、倒されても、立ち上がる矢吹丈。

 

その姿に、冷徹なマシーンである金竜飛の心が徐々に揺らぎ始めます。

 

一方ジョー自身も、自分がなぜ立ち上がり続けるのか理解できずにいました。

 

「勝てない」と悟りながらも、まるでゾンビのように立ち上がるジョーは、減量とダメージの影響を認識しながらも、本能的に拳を振り続ける。

 

金竜飛は、冷静を装いながらも徐々にジョーの姿に恐れを抱き始めます。

 

瀕死の状態ながらも屈服を拒み立ち続けるジョーに対し、金のセコンドである玄大佐が指示した「舞々」がついに解き放たれます。

 

左右上下のあらゆる方向から繰り出される乱打の嵐に、金竜飛の闘志が蒼白く燃え上がる様がリング上で展開されました。

 

しかし、ジョーはそれでも、もう一回、もう一回と絶対に諦めません。

試合の激闘をリングサイドで見守る白木葉子は、このままでは力石徹の悲劇が繰り返されると丹下段平にタオルの投入を迫ります。

 

その葉子の言葉により、ジョーは金に屈伏できない理由が力石徹の存在にあることを悟りました。

 

力石徹もまた飢え、渇きを抱えながら戦い続けた男でした。

 

そして、食べられる環境にありながら食を拒み、己の信念に命を捧げた力石の姿を、ジョーは試合の中で想い続けます。

 

拳を交える中、ジョーは試合の渦中で力石の姿を心に描き、涙を流しました。

 

最後の決着の時が訪れます。

 

血を流すジョーの姿を目の当たりにし、取り乱す金竜飛。その隙を見逃さず、ジョーは渾身のストレートを放ち、金を場外KOで沈めました。

 

東洋太平洋王者の座を掴み取ったジョーは、この勝利を亡き力石徹に捧げるのでした。 

 

「あしたのジョー2」におけるこの戦いは、ジョーが力石徹への尊敬と想いを胸に挑んだ壮絶過ぎる試合でした。

そして、ジョーが唯一戴冠したタイトルマッチです。