君に巡り会えたこと
季節の変わり目に差し掛かる中、いかがお過ごしでしょうか。
今日ご紹介するのは、Mr.Childrenの「HANABI」。
この曲、初めて聴いたときから、ずっと胸の奥に残ってるという方、多いんじゃないでしょうか。
決して明るい曲じゃない。でも、だからこそ沁みる。そんな一曲です。
「もう一回、もう一回」――このフレーズに、何度救われたかわからない。
人生って、ほんとにいろんなことが起こりますよね。
思い通りにいかないことばかり。夢が遠のいたり、人間関係に疲れたり、仕事を変えてばかりの自分に嫌気がさしたり。
それでも、なぜかこの言葉を聴くと、「もう一回だけ頑張ってみようかな」って、そんな気持ちになれるんです。
「HANABI」は、ドラマ『コード・ブルー』の主題歌として書き下ろされた曲です。
医療の現場という、命と向き合う過酷な場所で懸命に生きる人々の姿に寄り添うようにして流れてきました。
でも、この曲の魅力は、その物語の枠を超えて、聴く人それぞれの人生に寄り添ってくれるところにあるんだと思います。
誰かを失ったことがある人
愛する人と別れた人
夢を諦めかけた人
自分を嫌いになってしまいそうな人
そんなすべての人に、「それでもいいんだよ」「また始めればいいじゃないか」って、そっと背中を押してくれるんです。
サビの「もう一回、もう一回」っていう繰り返し、これは希望の繰り返しなんですよね。
何度つまづいても、何度でも立ち上がれる。
自分を奮い立たせる言葉でもあり、ちょっと弱音を吐いてしまった心を許してあげるような、そんな優しさも感じます。
花火って、一瞬で消えてしまう。だけど、その一瞬のきらめきが、ずっと心に残ったりする。
この曲も、そんな存在なのかもしれません。
「きっと、あの人も見てくれている」
そう思えるだけで、また一歩、前に進める気がする。
たとえもう会えなくなってしまった人でも、その存在は自分の中にちゃんと息づいている。そんな風に思わせてくれるのが、「HANABI」のすごさなんだと思います。
夜の静けさの中で、ふと聴きたくなる。
心のノイズをそっと静めてくれるような、優しい光を放っているそんな曲な気がするんです。
“もう一回、もう一回”とあなたの心にも響きますように⋯