~グレートⅢが見た未来、初代が託した夢~
それは偶然か、あるいは必然だったのか。
「ターンオーバー・キン肉バスター」――。
あの技を、今ここで初代キン肉マンが放つとは、誰が想像できただろう。しかもそれは、グレートⅢの見事なアシストによって導き出された奇跡だった。
リング上では、新生マッスル・ブラザーズが、インダストリアル・レボリューションズを圧倒していた。
試合の主導権は明らかに彼らにあり、まさに“完全勝利”の様相を呈していた。
しかしその瞬間、バスターを目の当たりにしたグレートⅢは、大粒の涙をこぼした。
なぜ、彼は泣いたのか?
それは、未来を思い出したからに違いない。
かつて『キン肉マンⅡ世』という物語の中で、ケビンマスクや万太郎らとともに、己が“グレート”としてリングに立っていた記憶。それが、技の軌道と共に脳裏にフラッシュバックしたのだ。
ターンオーバー・キン肉バスター――それは未来のタッグ、すなわち“究極のマッスル・ブラザーズ”が放った絆の技である。
だが、この涙には、それ以上の意味が込められているようにも見える。
なぜなら、これは『キン肉マン』という作品が再び歩み出した、新たな歴史の証だからだ。
あの日、週プレで『キン肉マン』は再び動き出した
1980年代、日本中の少年たちの心を鷲掴みにした『キン肉マン』。
週刊少年ジャンプで連載され、キン消しブームを巻き起こした作品が、時を経て、まさかの復活を遂げたのは、2011年のこと。
その舞台は、まさかの「週刊プレイボーイ」。
ジャンプから離れたことで、ある種“アダルトな冒険”にも見えた復活劇だったが、いざ蓋を開けてみれば、そこにはあの頃と変わらぬ友情と熱さ、そして読者の記憶に刻まれた“闘いの続き”があった。
復活連載第1話、キン肉マンが再びリングに上がる姿に、多くのファンが涙した。あのときの感動が、今のこの涙へと続いているのだ。
【再構築】完璧始祖編という伝説
『週プレ』での復活後、本作は一気に加速する。
まず始まったのが「完璧超人始祖編」だった。
かつて敵対していた正義超人、悪魔超人が一丸となり、神に近い存在=完璧始祖たちに立ち向かうこのエピソードは、キン肉マンという作品を“格闘ロマン”として再定義するものだった。
真のウォーズマンとしての覚醒、命と誇りを懸けたロビンマスクの矜持、アシュラマンの葛藤と覚悟、勿論、バッファローマン、テリーマン、ブロッケンJr.…あらゆるキャラクターが“最強の時”を更新していく姿に、かつての読者は胸を熱くした。
物語は、かつてのギャグ色を僅かに残しつつ、格闘技として、物語として、より高次元な“超人ドラマ”へと進化したのだ。
超神との闘い、そして時間超人との再戦へ
完璧始祖との死闘を経て、次に訪れたのは、まさかの“神との闘い”。
超神と呼ばれる存在が地上に降臨し、正義・悪魔・完璧という全超人の前に立ちふさがるという未曾有の事態。
このスケール感こそ、長年の読者が夢見た“超人界のクライマックス”であった。
しかし、それでも物語は終わらない。
今、再び時空を越えて“時間超人”が現れ、地球を舞台にした最終決戦が繰り広げられている。
ここで重要なのは、時間超人という存在が、もはや“Ⅱ世の敵”ではないということ。
彼らは、初代の時代にまで影響を及ぼす、いわば“時の支配者”として、物語そのものを侵食し始めているのだ。
本日『キン肉マン』週プレ連載500話達成!! 32号の表紙は、本郷柚巴さん。連載500話は、「この上ない未来!!の巻」を掲載。さらに、達成記念として、本誌には甲本ヒロトくん×ゆでたまご嶋田、伊集院光さん×ゆでたまご中井のスぺシャル対談も掲載。次回は、8月4日となります。https://t.co/VrDZkklSLP pic.twitter.com/2bov2Ya5Kx
— ゆでたまご嶋田 (@yude_shimada) July 27, 2025
そして、そこに立ち向かったのが、なんと、ソルジャーやビッグボディらの運命の五王子が登場!
マンモスマンやプリズマンらのフェニックスチームも復活と、本当に信じられないレジェンドたちが、読者の前に現れてくれたのだ。
あの悪衆 2人が再びリングに立つ可能性
今回、グレートⅢとともにリングに上がった初代キン肉マン。その試合展開を見ていて、ひとつの予感が頭をよぎる。
――まさか、あの2人が再び登場するのではないか?
悪衆時間超人ことライトニング&サンダーの復活。
もし彼らが現れれば、グレートⅢにとっては絶好のリベンジ機会となるだろう。
かつて究極の超人タッグ編で、グレートをカオスと推測すれば、その無念を、今度こそ晴らすチャンスがやってくるかもしれない。
・・・あくまで、個人的予想なのをご承知ください。
そして、次週の連載は通算500回という節目であり、記念すべき回だ。
ここで順当なストーリーで、ゆでたまご先生が終わらせるだろうか?
サプライズが待っている予感。
むしろ、そうであってほしいという読者の期待が、今週の“涙のバスター”に込められていたように思う。
週の始まりはキン肉マンから
月曜の朝は何はなくても(笑)キン肉マンを読むことから始まる。
歯磨きや朝食よりも、まずタブレットを開き『キン肉マン』の最新話をチェックする。
SNSを開けば、読者予想を遥かに超えてくるストーリーに、と一喜一憂するファンたちの声が飛び交う。
それは、500話を迎えた先も、これからずっとずっと変わらず、私達肉ファンを魅了し続けていってくれるでしょう!!
500話 追記
グレートの導いた新たなキン肉バスター・バリエーションと、涙を見て驚き、謎に思うミート。
しかし、ギリギリの所で致命傷を逃れたガストマンと旦那(笑)は、強烈なツープラトン攻撃 アセンション・オペレーションを繰り出した!!
本日『キン肉マン』週プレ連載500話達成!! 32号の表紙は、本郷柚巴さん。連載500話は、「この上ない未来!!の巻」を掲載。さらに、達成記念として、本誌には甲本ヒロトさん×ゆでたまご嶋田、伊集院光さん×ゆでたまご中井のスぺシャル対談も掲載。次回は、8月4日となります。https://t.co/VrDZkklSLP
— ゆでたまご嶋田 (@yude_shimada) July 27, 2025
しかし、キン肉マン、グレート共に先代グレートの言葉を思い出す。
“同士を察するは、ヘソに在りだーっ!” と合体バックドロップを炸裂させる!
・・・しかし、ガストマン、あれだけやられて「ここは旦那、オレたちも本気を出さねばですな」ってまだ、そんな余裕あるのだろうか(笑)