ボス同士のドッグチェーンマッチへ
6月15日、大阪での激突が決まった。BULLET CLUBの現リーダー・デビッド・フィンレーと、ハウス・オブ・トーチャーのボス・EVILが、ドッグチェーンマッチで雌雄を決する。これは単なる一戦ではない。
ふたりの“ボス”が背負うもの、奪い合うもの、そしてこれまでに築いてきた血と裏切りの歴史が激突する、避けては通れぬ決戦だ。
フィンレー率いる「WAR DOGS」は、BULLET CLUBの名を冠しながらも既存の勢力を一掃する形で台頭してきた。
その標的となったのが、メンバー増強でパワーアップしたハウス・オブ・トーチャーだった。
かつてのBULLET CLUBのサブユニット?である彼らは、EVILを筆頭に独自路線を突き進んできたが、もはや“BULLET CLUBらしさ”から外れた存在と見なされ、フィンレーの粛清対象となったのだ。
5.3福岡で行われた「ケージデスマッチ」の総力戦では、WAR DOGSが勝利し、ハウス・オブ・トーチャーは事実上の追放処分を受けた。
しかし、戦いが終わった後にリング上に残ったのは、勝者としての風格を欠いたフィンレーの姿だった。
試合中、EVILが放った執念の攻撃により、フィンレーはリーダーとしての威厳を保てぬまま醜態を晒してしまう。その屈辱を、フィンレーは決して忘れていない。
【新日本】6・15大阪大会でEVIL対フィンレー〝犬の首輪〟チェーンデスマッチで激突 |東スポWEB #njpwhttps://t.co/kVSajuVKmj
— 東スポ プロレス格闘技担当 (@tospo_battle) May 7, 2025
そして、ついに決まった“鎖に繋がれた”シングルマッチ――ドッグチェーンマッチ。チェーンで互いの体を繋ぎ、逃げも隠れもできない、暴力と執念が支配する試合形式である。
ここには、策略もルールも通用せず、EVILはこのようなアナーキーな戦場を好む傾向があり、過去にも幾度となくラフファイトで勝利を収めてきた。
一方のフィンレーもまた、BULLET CLUBを名乗る以上、手段を選ばぬ非情さを体現せねばならない立場だ。
気になるのは、今回の試合で“決着”が本当につくのか、という点だ。WAR DOGSにも、ハウス・オブ・トーチャーにも、リング外からの介入という“常套手段”がある。
リング上の戦い以上に、セコンドの存在が勝敗を左右する可能性もあるのだ。完全決着か、あるいは混沌か――プロレスファンの視線が注がれるのは、そうした読み合いの深さにもある。
6.15大阪は、ただの抗争の続きではない。これは、BULLET CLUBの「過去」と「現在」、「未来」の獰猛な意志が激突する瞬間だ。
果たして、WAR DOGSとして新たな秩序を築こうとするフィンレーが、EVILという“旧支配者”を完全に葬り去るのか?それともEVILが一矢報い、再び闇の帝王としての存在感を見せつけるのか?
血塗られた鎖の先に待つのは、屈辱か、勝利か――歴史が動く、その瞬間に要注目!!