裁定はダブルフォール
プロレスの世界では様々な決着が見られるが、ダブルフォールはある意味不可解だ。
ダブルノックアウトや両者KOといったケースは比較的理解しやすいが、ダブルフォールとは一体何なのか。
後藤洋央紀とザック・セイバーJrによるIWGP世界戦でダブルフォールが起こった。
この試合では、両者が同時にフォール状態となり、レフェリーがカウントを続けた結果、試合がダブルフォールとして認定された。
しかし、そもそもレフェリーはどちらか一方がフォールされていることを確認するのが役目であり、両者の肩がマットについている時点でカウントを止めるべきだったのではないか。
このような判断ミスが起こること自体が、新日本プロレスの試合運営はどうなのだろう。
【新日本】IWGP世界戦はWフォール決着 後藤がV6も「納得いかないのは俺も同じ」|東スポWEB #njpwhttps://t.co/CpRZODa724
— 東スポ プロレス格闘技担当 (@tospo_battle) May 10, 2025
さらに思うのが、この結果に対するIWGP実行委員会の対応だ。
通常、試合結果が曖昧な場合は審議を行い、場合によっては再試合を決定するのが妥当だ。
しかし、今回のケースではそうした動きが見られず、試合はそのまま終了してしまった。
この曖昧な対応は、近年の新日本プロレスの運営全体にも影響を与えているように思える。
ザック・セイバー・ジュニアが激怒するのは当然でしょう。
そもそもIWGP世界ヘビー戦が海外で行われる場合、王座が移動することはほとんどないのが実情だ。
それだけに、海外では、IWGPグローバル王座を打ち出す、存在意義を示すべきではないのだろうか。
わずか17分28秒で終わった王座戦という点も、ファンの不満を募らせる要因のひとつだ。
プロレスは単なる競技ではなく、観客を楽しませるエンターテインメントであり、試合結果の曖昧さだけでなく、試合内容も含めて観客を最大限楽しませる姿勢が求められる。
そうした工夫が不足すれば、業績やファンの支持にも影響を及ぼす可能性がある。
そもそも、1.4で43分も闘ったザックと、スタミナに定評がある荒武者が再試合できない訳はないでしょう。
後藤「納得いかないのは俺も同じだ。お客様も同じ。ザックも同じだろう。もう一度、どこかで決着をつけなきゃな。俺の気も収まらねえよ。だが、ここにベルトがあるってことは、俺が勝ったってことだ。後藤革命は、まだまだ終わらねえぞ」https://t.co/BXmBnrAh42#njResurgence pic.twitter.com/HNsjy841Wn
— 新日本プロレスリング株式会社 (@njpw1972) May 10, 2025
今回の様なダブルフォールがあっても、新日本プロレスの試合運営やIWGP実行委員会は何も変わらないだろうし、気にも留めないだろう、制御不能なカリスマが退団してしまった様に・・・
それでも、それでも、ダブルフォールに限らず、新日本プロレスが今後、変わっていって、後発のAEWに負けないような団体に進化してほしいと願ってやみません。
・・しかしながら、IWGP世界ヘビー級マッチが、ダブルメインイベントの1試合なんて、寂しすぎやしないだろうか。