内藤と丸藤もいないN1リーグ戦
「N1 VICTORY、今年も熱いぞ!」
……と言いたいところなんですが、ちょっと待ってください。
二大王者がいないんですよ。
いや、N1ですよ。
N1って、NOAH最高峰のシングル最強決定リーグ戦ですよね?
「じゃあ王者も出るんでしょうね」
「……出ません」
「出ないの!?」
まず、GHCヘビー級王者の内藤哲也。
初戴冠した直後に、まさかのN1不参加を表明。
そして翌日には、出場選手の中に丸藤正道の名前がない。
つまり、GHCナショナル王者も不参加。
二大シングル王者、揃って欠場です。
「N1なのに?」
「はい」
「王者は?」
「いません」
「じゃあ何なんですか?」
N1です。
いや、そこはいるだろ!
もちろん、怪我やコンディションの問題なら話は別です。
新日本のG1でも、全日本のチャンピオン・カーニバルでも、王者が必ず出なければならないという絶対ルールがあるわけではないにせよ、必ず出ている、寧ろ、欠場を聞いたことが無い。
でも、今回のようなケースが続くと、どうしても気になる。
実は何年か前にも、王者だった清宮海斗がN1不参加を選択したことがあり、その時も拳王が糾弾していた気もする。
そして、今回は拳王チャンネルで以下の言い方をしているが、的を得ている気がする。
「王者が出ないN1って、それもうN2とかN3じゃないのか?」
いや、言ってることは分かる。
むしろ、かなり分かる。
「N1 VICTORYです!」
「はい」
「でもGHC王者は出ません!」
「はい」
「ナショナル王者も出ません!」
「はい」
「……N1です!」
看板どうなってんだ!
もちろん、今回の出場選手に魅力がないわけではありません。
むしろ、非常に面白いメンバーが揃っています。
だからこそ、余計に惜しいんです。
そして、内藤哲也がN1に出ない理由についても、個人的には理解できます。
内藤は今後もNOAHに継続参戦する存在。
だからこそ、いきなりリーグ戦で何試合も消化してしまうより、ここぞというタイミングで注目カードを組んだほうが、内藤という存在を長く活かせる・・と考えるかもしれない。
コンディションが上向いてきたとはいえ、N1のリーグ戦を戦い抜くのは相当な負担でしょう。
一方、丸藤正道については、副社長という立場もある。
自分が王者としてリーグ戦に入るより、次世代の選手たちにチャンスを与える。
そういう意味では、こちらも一定の理屈はあります。
ただし――。
だったら、もうルールにしちゃえばいいんですよ。
「N1 VICTORYにはシングル王者は出場しません!」
これなら分かりやすい。
王者は王者としてタイトル防衛に専念。
N1は出場者たちによる過酷なサバイバルリーグ戦。
優勝者がGHCヘビー級王座へ挑戦。
準優勝者がGHCナショナル王座へ挑戦。
……なんて構図になれば、
「なるほど、N1は王者を倒すためのリーグ戦なんだな」
と、むしろ大会の意味が明確になります。
逆に毎年、
「今年は王者が出るのか?」
「今年は出ないのか?」
と、その都度考えることになると、どうしても大会の位置づけが曖昧になる。
プロレスは自由な世界だからこそ、自由にする部分と、明文化する部分を分けてもいいんじゃないでしょうか。
そして今年。
二大王者が不在となったN1 VICTORY。
それでも出場選手たちは、当然ながら自分たちが主役になるチャンスを逃しません。
むしろ、
「王者がいない? だったら俺たちがN1を獲る!」
くらいの気概を見せてほしい。
そして最後に待っているのは、内藤哲也への挑戦権。
さらにナショナル王座への挑戦権まで絡んでくれば、N1の意味合いは一気に変わってくる。
王者がいないから価値が下がるのか。
それとも、王者がいないからこそ、新たな主役が誕生するのか。
ここは出場選手たちの腕の見せどころです。
残暑どころじゃありません。
今年のN1 VICTORY、まだまだ暑い。
いや、暑すぎる。
二大王者不在で始まるN1が、果たして本当に「N1」のまま終わるのか。
それとも――。
「N2? N3? いや、俺たちがN1だ!」
そんな選手が現れるのか。
今年のN1 VICTORY、これは最後まで見届けるしかない、要注目!!


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