SANADAや成田蓮の立ち位置は
新日本プロレスのヒールユニット「ハウス・オブ・トーチャー(HOUSE OF TORTURE)」に、再び大きな動きがありそうです。
リーダーである“キング・オブ・ダークネス”EVIL選手が、あらたな新戦力「X」の投入を予告しました。
6.15 大阪城ホールのでの、ボスドッグ デビッド・フィンレーに対しての強力なプレッシャーかもしれません。
EVIL「BULLET CLUBなんて名前、ハナからいらねえんだコノヤロー!(中略)フィンレーよ、最後テメー失神してたな。BOSS DOGが情けねえな。ハッハッハ!オメーがな、俺にやり返してえんだったらやってやってもいいぜ。結末はお前が(※首切りポーズで)“コレ”だ」https://t.co/1iWIXTJYdL#njDONTAKU pic.twitter.com/Mf07qPISmS
— 新日本プロレスリング株式会社 (@njpw1972) May 3, 2025
直近ではSANADA選手の電撃加入が話題を呼んだばかりにもかかわらず、早くも次の展開へと進むH.O.Tの情報網の鋭さには驚かされます。
振り返れば、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンを裏切ったEVIL選手を中心にSHO選手、ディック東郷選手、そして後に高橋裕二郎選手が加わり、正式に「HOUSE OF TORTURE」が結成されました。
バレットクラブの内部ユニットという形でスタートしたこの集団は、その名の通り“拷問”をテーマにしたような反則攻撃や乱入を武器に、一気に新日本のリングを混沌に導きました。
とくに初期のSHO選手の豹変ぶりにはファンの多くが驚かされました。
それまでクリーンな戦いを信条としていた彼が、急激に反則を多用し、マイクでも強烈な毒を吐くようになったのです。ジュニア戦線でのSHO選手、そして最近加入した金丸義信選手など、ジュニア勢は個々に存在感を放っています。
しかし、その一方で、ヘビー級のメンバーたちについてはやや疑問も残ります。
SANADA選手はロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンを離れ「Just 5 Guys」を経て、まさかのH.O.T入りを果たしました。
ファッショニスタとしての華やかさ、技巧派レスラーとしてのテクニック、さらにはミニマリズムを感じさせる冷静沈着なファイトスタイル──本来ならば光り輝くはずの彼の個性が、現在のH.O.Tにおいてはうまく活かされているとは言い難いように感じます。
裏切りのインパクトはあったものの、その後に続くストーリーが見えてこないのです。
また、成田蓮選手の扱いも課題です。彼は2023年、かつてのライバル・海野翔太選手を裏切る形でH.O.Tに加入し、世代闘争の渦中で大きな話題をさらいました。
TV王座を獲得するなど一定の実績を残していますが、その後の活躍は限定的であり、新世代ユニットである「NEW JAPAN ROSTER」や「本隊」の若手選手たちの話題において、次第に彼の名前が取り上げられなくなっているのが現状です。
このように、ジュニア勢は各々が際立っているのに対し、ヘビー級メンバーはEVIL選手の存在感の陰に隠れてしまっている印象があります。
【新日本】外道絞殺のEVILが新メンバー投入を予告 「俺らには新たな男『X』が加わるからな」|東スポWEB #njpwhttps://t.co/7kmsFfM0BV
— 東スポ プロレス格闘技担当 (@tospo_battle) June 1, 2025
言い換えれば、EVIL選手のカリスマ性と統率力があまりに強すぎるのかもしれません。
しかしながら、ヒールユニットとしての理想像を考えたとき、「誰も脱退せず、誰も反逆しない」という現在のH.O.Tの在り方には、いささかの違和感も覚えます。
かつてのバレットクラブ、あるいはロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンにおいては、ユニット内での切磋琢磨や裏切りこそがストーリーを動かし、観客を惹きつけてきました。
それこそが新日本プロレスの魅力であり、ユニット闘争の醍醐味でもあります。
H.O.Tというユニットが単なる“反則集団”ではないだけに、各メンバーのパフォーマンスに、次なる「X」の登場には注目が集まります。
果たしてこの新戦力は、現状の閉塞感を打ち破るカンフル剤となるのか。それとも、ユニット全体の終焉へのカウントダウンとなるのか。
トーチャー軍団の歴史は、常に波乱と背徳の中で築かれてきました。EVIL選手の主導で生まれ、リング上の“悪”を極め続けてきたこの集団に、新たな展開が訪れようとしています。
かつてのように「悪が勝つ」ことに意味があったプロレスの時代に、今一度風穴を開けることができるのか──新日本プロレスの未来を占ううえでも、次なる「X」の正体からは目が離せません。
追記
一気に大所帯となり、もう何がなんだか、一人ひとりの存在感や役割が薄まるだけであり、今後も館内から反乱も裏切りもないとしたら、成田もSANADAももう上がり目ないんではないでしょうか。
オーエンズ「俺たちが忠誠を誓った場所で敬意が払われなかった。だから“古い仲間”の元へ戻った。似た考えを持つヤツらの元に帰ってきたんだ。帰ってきたぞ!」
ファレ「“真の仲間たち”と言えるかもしれないな!ハハハ!」全文https://t.co/KX1JyaLE6W#njDOMINION pic.twitter.com/OJpkmREWdF
— 新日本プロレスリング株式会社 (@njpw1972) June 15, 2025
棚橋ニュージャパンは、本隊vsHOUSE OF TORTUREの二大政党制を敷くつもりなんでしょうか!?
IWGP実行委員会も、反則乱入禁止令もいったい何処へ行ってしまったのやら・・・