ぺシミ流パルパライザー発動
伝統とは、技を受け継ぐことではない。魂を受け継ぐことだ――。
ファイナルラストスタンディングデュエルマッチはいよいよ終盤。
勝敗だけではない。師弟の誇り、超人レスリングの歴史、その全てを背負った一戦が、ついに最高潮へと突入した!
「ウォーズマン、そしてペシミマンそびえ立つ壁となろう!」
そう高らかに言い放ったのは、英国超人レスリング界の至宝・ロビンマスク。
その言葉には一片の迷いもない。
己が倒れようとも、弟子の未来だけは守り抜く。その騎士道精神こそ、ロビンマスク最大の武器なのである。
対するペシミマンもまた、一歩も引かぬ。ずっとトレードマークとして身にまとってきたロングコートを静かに脱ぎ捨て、セコンドのウォーズマンへと託す。
そのコートは威厳の象徴であると同時に、動きを制限する弱点でもあった。すべてを捨て、純粋なレスラーとして勝負する覚悟。
その姿は、まさしく最終決戦の狼煙であった。
ここでロビンマスクが宣言したのが、英国が世界に誇る伝統レスリング、キャッチ・アズ・キャッチ・キャン。
現代プロレスの源流とも称されるこの格闘技は、力だけでは勝てない。相手の重心を読み、関節を極め、一瞬の隙を永遠の敗北へ変える知略の戦いだ。
幾多の名レスラーたちが磨き上げ、時代を越えて受け継がれてきたこの伝統を、二人の超人がリングの中央で体現する。その光景だけでも胸が熱くなるではないか!
一見すれば、師ロビンの癖も、呼吸も、得意技も知り尽くしたペシミマンが有利。
だが、ロビンマスクには数え切れぬ死闘を潜り抜けた経験がある。
教科書通りでは終わらせない老獪さ、窮地でこそ真価を発揮する百戦錬磨のキャリア。それこそが、どんな分析をも超える最強のアドバンテージなのである。
しかし、その常識を打ち砕いたのがペシミマンだった!
ウォーズマンから授かった助言、自らの代名詞たるファイヤーバードガススリンガーの回転力、その二つを融合させた、友情技ともいえる新技――スクリューパルパライザーを炸裂!
その破壊力たるや、あの鉄壁のロビンマスクのマスクが、まさかの側面から砕け散った!
額のひさしではない。サイド部分が破壊されるという、これまでほとんど見たことのない衝撃的なダメージ。
ペシミマンは力任せではない。ロビンという超人を徹底的に研究し、その防御の死角を正確に射抜いてみせたのである。
だが、真の恐怖はそこからだった。
一瞬たりとも攻撃の手を緩めないペシミマンは、そのまま流れるようにパロ・スペシャルの派生型――シェリフズ・アレスティング・パロをガッチリと完成!
腕か! 肩か! 腰か! 脚か!
「いったい、どこが痛いんだ!?」
そう叫びたくなるほど複雑怪奇な関節地獄。
全身という全身が一本の縄で縛られたかのような拘束力は、まさにパロスペシャルの発展型とも言える荒業だ。
果たして、騎士道を貫くロビンマスクは、この超絶技巧の連撃を打ち破ることができるのか。
それとも、新時代を切り拓くペシミマンが、師弟の歴史を塗り替えるのか。
とてつもない強固なペシミマン流パロ・スペシャルの餌食となったロビンマスク。
ダメージを退避しようと、空に逃げるも、ファイヤーバードが許さず、ロビンの両腕の鋼鉄のサポーターが抜けてしまう。
そして、「終わりだ、ロビンさんよぉ」とばかりにフェイバリットであるララミージャンゴのセットアップに入った。
しかしだ、ロビンの目は諦めていない、先ほど宙を舞ったサポーターが、ファイヤーバードの習性から勝手に発動してしまった!
自ずと技が解けてしまった中、ロビンマスクは次なる一手を発動する!!
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