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【WWE】レッスルマニア後の「大量解雇」はわるいことなんかじゃない!?

WWE
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WWE恒例の大量解雇

世界最大のプロレス団体WWEが、毎年恒例となりつつあるレッスルマニア後の選手大量解雇を今年も実施しました。これはファンや関係者にとって決して軽く受け止められるニュースではありません。

実際、今年の解雇リストには「巨獣」ことブラウン・ストローマンをはじめ、現在WWE女子世界王者として大活躍するイヨ・スカイの盟友として知られるダコタ・カイなど、ユニットに所属している選手やキャリアに実績を持つ選手たちの名前も含まれていました。

所属ユニットやこれまでの功績に関係なく、容赦ないリストラが行われる姿に対し、冷酷だという声が上がるのも無理はありません。

しかしながら、この一連の動きは果たして本当に「悪」なのでしょうか。見方を変えれば、必ずしもそうとは言い切れません。

むしろこれは、選手たちが新たなステージへと進むための一歩であるとも言えるのです。実際、WWEの門を一度離れたあと、他団体で飛躍的に成長を遂げ、再びWWEに戻ってきて大歓声とともに迎えられたレスラーも少なくありません。

たとえば、現WWE世界王者のコーディ・ローデスは、団体を離れた後にAEWや新日本プロレスなど様々な舞台で経験を積み、スーパースターとしての存在感を確立しました。

その結果、レッスルマニアのメインイベントでロマン・レインズを下すという劇的な瞬間を飾ることができたのです。また、CMパンクのように一度はプロレス界から離れ、復帰後にWWEのリングに戻ってきて再び大歓声を浴びるという、まさに“第二章”を体現するような例も存在します。

WWEという団体は、単なるプロレス団体ではなく、世界最大級のスポーツ・エンターテインメント企業として独自の哲学と戦略を持っています。

そのひとつが、「人材の新陳代謝」を意識的に行う姿勢です。どれだけ人気があっても、どれだけ実力があっても、団体内で役割を果たせない、あるいは停滞している選手に対しては、容赦なく手放す――この割り切りの姿勢こそが、WWEが常に世界の頂点に君臨し続ける理由の一つなのです。

もちろん、選手たちにとっては一時的な痛みを伴う決断であることは間違いありません。けれども、それは「終わり」ではなく、新たな「始まり」でもあります。

新日本プロレスなど、他団体であれば、選手が長年にわたって団体に残り続けるケースもあります。

しかし、ただいるだけの人になってしまい、キャリアチェンジの場を失ったままキャリアを終えてしまうリスクを孕んでいます。本人の意志とは関係なく、ただ在籍し続けることが選手のためになるとは限らないのではないでしょうか。

「引退勧告」することが非常でも、後々となればよかったのと思えるのではないでしょうか。

自らの力で新たな舞台を切り拓けないプロレスラなんて一体、どこに価値があって、誰がそんなレスラーを時間をつくって、身銭を切って応援するのだろうか。

WWEから離れるという選択は、新たな才能の開花や新たな物語の始まりを意味しており、それが巡り巡って団体の活性化にもつながっていくのです。

つまり、WWEが定期的に行う人材の見直しは、冷酷な排除ではなく、進化のための必然とも言えます。組織が常に前進し続けるためには、時に「変化」が必要です。

WWEは、その変化を恐れずに受け入れ、果敢に実行する数少ない団体なのです。この姿勢こそが、規模や歴史、パフォーマンスの質だけでは測れない、真の意味で「世界最大」と呼ばれるにふさわしい理由の一つだと断言できます。

そして何よりも、去っていった選手たちが再びWWEの舞台に戻ってくる日も、決して夢物語ではありません。実績と努力が認められれば、道は常に開かれているのです。

今後、今回のリリース組から“第二のコーディ”が誕生するかもしれません。その可能性に、ファンとしても目を凝らしていきたいところです。

WWEにおける「解雇」とは、終わりではなく再出発の合図であり、プロレスという物語の新たな章が始まる瞬間でもあるのです。